Fedoraプロジェクトは4月8日、2022年秋にリリース予定の「Fedora Linux 37」で新規インストールにおけるハードウェア要件を変更する方針を明らかにした。新規インストールを実施するハードウェア(x86_64)はUEFIサポートであることが必須となり、レガシーBIOSサポートは継続されるものの、非UEFIハードウェアに新たにFedoraをインストールすることははできなくなる。
- Changes/DeprecateLegacyBIOS -Fedora Project Wiki
Fedoraプロジェクトでは2020年にレガシーBIOSのサポート終了に関して議論が行われたが、「BIOSしかサポートしないマシンも多い」「レガシーBIOSからUEFIへの移行方法がない」などの理由からサポート終了の判断は見送られてきた。一方で現在のFedoraでは2GHzのデュアルコアCPUが最小ハードウェア要件となっており、加えてIntel、AMD、Microsoft、Appleといった大手ハードウェアベンダがレガシーBIOSのサポート終了を表明している現状から、モダンOSがレガシーBIOSをサポートする必要性は薄れつつある。
このためFedoraではレガシーBIOSとUEFIの両方のスタックを永続的にメンテナンスし続けることは不可能と判断、「我々は今日にでも(レガシーBIOSの)サポートを終了することができるが、我々が望むのは(UEFIへの)スムースな移行だ」として今後は段階的にレガシーBIOSのサポート終了を図り、最初のステップとしてFedora 37ではレガシーBIOSによるブートは可能とするが新規インストールは不可能とする。
FedoraプロジェクトはUEFIのみのサポートによるメリットとしてインストールのシンプル化を挙げており、Fedoraが掲げる4つのコモンバリュー「Freedom, Friends, Features, First」のなかでもFirst(迅速にイノベーションを提供する)に適ったものだとしている。