Ubuntu Developer Weekが開催されます
先週もお伝えしましたが、2月18日から22日までの間、Ubuntu Developer Weekが開催されます。スケジュールや各セッションの詳細、注意事項などはWikiに記載してあります。これまで開催してきたUbuntu Open Weekが「コミュニティへの参加方法」を主眼に置いてきたのに対して、Ubuntu Developer Weekではパッケージやパッチの作成方法、バグの取り扱い方、さまざまな開発チームの紹介など、その名の通り「Ubuntuの開発」を解説する構成となっています。開催日時が月曜から金曜までの5日間、日本時間で深夜1時から翌朝6時までの5時間(1セッションが1時間で5セッション)と、日本在住の方にはとても厳しいスケジュールですが、Ubuntu Open Weekと同様にセッションログはすべて公開される予定です。
ちなみにセッションはすべてIRCを使って行われます。irc.ubuntu.com(もしくはirc.freenode.net)の#ubuntu-classroomと#ubuntu-classroom-chatの二つのチャンネルに入室してください。#ubuntu-classroomは講演者が発言する場所です。よって、原則として聴衆はこのチャンネルでの発言が禁止されています。質疑応答時間など講演中に質問したい場合は、#ubuntu-classroom-chatにて先頭に"QUESTION:"とつけて発言してください。講演者や場合によってはコーディネータが適宜それを#ubuntu-classroomに張り付けて、回答していきます。
商用仮想マシン“Parallels Workstation”の提供開始
Canonicalはパートナーレポジトリを利用して、商用仮想マシンソフトウェアであるParallels Workstationの提供を開始することを発表しました。既にsources.listに登録済みの(ただしコメントアウトされている)パートナーレポジトリを有効にするだけで、「アプリケーションの追加と削除」などからParallels Workstationのバージョン2.2.2222をインストールできます。最初にインストールされるのは、15日限定の試用版です。使いつづける場合は、Canonical StoreかParallelsのサイトでライセンスキーを購入する必要があります。
オープンソースカンファレンス
2月29日(金)・3月1日(土)に新宿で開催される“オープンソースカンファレンス2008 Tokyo/Spring”にUbuntu Japanese Teamも参加します。セミナーではUbuntu Weekly Recipeも連載されているJapanese Teamの吉田さんが、最終日の15時15分から「Ubuntu Desktopの利用例 / EeePCで始めるモバイルLinux」と題したセッションを行う予定です。ブースではUbuntu 7.10のインストールCD(ShipItで届けられる紙ケース+ラベル付きCDと同じもの)を配布します。また、前回のカンファレンスと同様に、TOMOYO Linuxプロジェクトと協同でTOMOYO Linux+Ubuntu日本語ローカライズドCDも配布する予定です。
Ubuntu Weekly Newsletter #77が発行されました
2月11日に、Ubuntu Weekly Newsletter #77が発行されました。
コミュニティニュース
2月14日にFeatureFreezeが行われました。今後、Hardyにあるパッケージのバージョンをあげるためには、FeatureFreeze Exceptionというプロセスにて、そのバージョンアップが本当に必要であるかどうかを審査しなければなりません。先週のTopicsでは、2月1日のMOTUミーティングにてこの審査を担当するチームの名前がMOTUリリースチーム(motu-release)に変更されることをお伝えしましたが、今度はそのチームメンバーの選挙を行うことが告知されています(投票は今週半ばに締め切りました)。MOTUリリースチームはUniverse/Multiverseレポジトリに存在するパッケージの審査を担当します。Main/Restrictedレポジトリに存在するパッケージはUbuntuリリースチーム(ubuntu-release)に審査してもらうことになります。
Hardy Heronの新機能
Hardy Heronの新機能としてウェブベースのBitTorrentクライアントであるClutchが紹介されています。これは、MOTU-P2PチームのメンバーであるJohn Dongが開発したもので、HardyのAlpha 4以降、標準のBitTorrentクライアントとなったTransmissionをバックエンドとして利用し、PHPとAJAXを用いてウェブブラウザから操作できるようになっています。
その他のニュース
インターネット上でUbuntuに言及する記事として、以下の記事などが紹介されています。
- 前述のParallels Wrokstationに関するCanonicalの告知と、そのニュースを報じ、今後のパートナーレポジトリの扱いについて考察しているars technicaの記事
- UbuntuのinitデーモンであるUpstartの動作や設定について詳細に解説したLinux.comの記事
- Linuxの電源管理のエキスパートであり、Ubuntu Laptop TeamのリーダーでもあるMatthew Garrettにインタビューを行ったITWireの記事
- 新規にコンピュータを購入したいが高価なものは買えない人に、少し古いPCとUbuntuの組み合わせを勧めるDayton Daily Newsの記事
- 自分の中古のコンピュータにUbuntuをインストールし、Windowsユーザだった母親を特に問題もなくそのUbuntuマシンに移行できた顛末を報告するLinux.comの記事
GutsyにおけるFirefox 3
Firefox 3.0のベータ3候補が、バックポートレポジトリからインストールできるようになった話が掲載されています。バックポートレポジトリ(gutsy-backports)を有効にし、firefox-3.0パッケージをインストールしてください。既存のFirefox 2と共存でき、初回起動時のみ既存のプロファイルをインポートします。ただし、Firefox 3がベータな上にこのパッケージ自体もテスト段階ですので、多くの機能がまだ利用できません。
また、FirefoxパッケージのメンテナであるAlexander Sack (asac)は自身のブログの中で、Dapper/Edgy/Feisty/Gutsyに対してFirefoxのセキュリティアップデートを行う際の(特にプロファイルの移行に関する)テスターを募集しています。
フォーラムニュース
公式フォーラムの登録メンバー数が50万人を越えたそうです。一日平均で800人ずつ増加中で、だいたい午後11時(UTC)頃にはアクティブユーザが1万前後(その内ゲストユーザは9割)、これまでに作成されたスレッドは67万、ポスト数は430万になります。
今週のインタビューでは、フォーラムの管理者の一人であり、Ubuntu / KubuntuメンバーでもあるVorianことStephen Stalcupにインタビューを行っています。また、今週のチュートリアルでは、軽快で自由度の高いウィンドウマネージャであるPekwm (Pek Window Manager)のインストールと設定方法が紹介されています。
今週のセキュリティアップデート
- 2月8日
- 2月12日