Ubuntu 8.04 日本語版仮想マシンのリリース
Ubuntu Japanese Teamは6月25日にUbuntu 8.04 LTS 日本語ローカライズドデスクトップ版の仮想マシンをリリースしました。Virtual Box用とVMWare用の両方を用意しています。なお、VMWare版はVMWare Toolsインストール済みとなっています。
Ubuntu MID Edition 8.04のリリース
CanonicalとUbuntu Mobile And Embeddedチームは、6月24日にUbuntu MID Edition 8.04のリリースを発表しました。これは、7.10と同時にリリースされるはずだったモバイル版Ubuntuであり、 SamsungのQ1Uや工人舎のSH6などのタッチスクリーンを備えたMobile Internet Devaice (MID)を用にカスタマイズされたUbuntuです。現在のところはSamsungのQ1U用のイメージ(McCaslin)と、テスト用にKVMイメージ、Intel Atomプロセッサ用イメージ(Menlow)しか公開されていませんが、今後は他のデバイスへの対応やCanonicalによる特殊デバイス向けのカスタマイズサービスなども行っていく予定です。
なお、MID Editionはモバイルデバイス向けのUbuntu公式ディストリビューションであり、UbuntuやKubuntuと同様半年毎のリリースが予定されています。それに対し、先日発表されたNetbook Remixは小型PC向けのCanonical独自の修正版であり、Ubuntuとしては非公式のディストリビューションと言う扱いになります。
The Official Ubuntu Book 第3版
The Official Ubuntu Book(邦題「Ubuntu徹底入門」)の第3版が7月15日に複数の出版社から発売されます。第2版の発売から一年、先日リリースされたばかりの8.04にも対応し、Kubuntu/Edubuntuの章も大幅に加筆・修正されています。また、Barnes and Nobleでは、この本を元にUbuntuの英語フォーラムの話を追記した“Barnes and Noble Special Edition”を同時に発売するようです。
Debian PTSのアップデート
Debian Developerであり、Debianの品質管理チームの一員でもあるLucas Nussbaumは、Launchpadからパッケージバージョンや不具合の情報、UbuntuとDebianの差分ファイルを取得し、Debian Package Tracking Systemに表示するスクリプトを作成しました。これにより、Debian側へも報告すべきであるにも関わらずされていなかった、不具合情報やパッチの共有がより簡単に行われることが期待されます。
Kubuntu 8.04 ローカライズドデスクトップCDのテスト
現在、Ubuntu Japanese TeamはKubuntu 8.04 日本語ローカライズドデスクトップCDのテストを行ってくれる方を募集しています。
- CDイメージが正しくダウンロードできること
- 問題なくCDに書き込めること
- Live CDとして起動できること
- インストールが完了すること
- インストール後の動作に目立った不備がないこと
主に、上記の内容について確認しJapanese Teamのメーリングリストに報告してください。上記すべてではなく、一部の報告でもかまいません。皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。
Ubuntu Weekly Newsletter #96が発行されました
6月22日に、Ubuntu Weekly Newsletter #96が発行されました。
コミュニティニュース
前々回お伝えしたGlobal Bug Jamの話に加えて、フランスローカライズドCDと新しいコア開発者が紹介されています。
6月19日にリリースされたフランスローカライズドCDは、日本語ローカライズドCDなどと同じくフランスのLoCoチームが作成した公認派生品の一つです。主にインストーラやLive CD上の環境がなるべく英語ではなくフランス語で表示されることを目標として作成されています。今後はKubuntu版や8.04.1のCDもリリースする予定です。
また、ゲーム関係のパッケージ作成とその他多くの不具合の修正を行ってきたStefan Potyra (sistpoty)とKubuntu関係、特にKDE 4に関する作業を行ってきたRichard Johnson (nixternal)がそれぞれコア開発者として承認されました。
LoCoニュース
ニカラグアの地方都市Jalapaでは、貧困からの脱出策の一つとして役場のワークステーションとサーバのソフトウェアをFOSSに移行することにしました。そこでニカラグアチームのメンバの一人が、数ヶ月かけてこの移行作業を手伝った様子が報告されています。
ペンシルバニアチームのメンバは、6月12日にAMラジオ番組のコンピュータ関係のコーナーに出演し、Ubuntu 8.04 LTSの紹介やCDの入手方法などの説明を行いました。その様子はポッドキャストでも公開されています (リンク先はmp3ファイル)。
アイルランドチームは、中古のコンピュータを使って教育目的のマシンを作成し教育機関へと提供するボランティア団体Camaraから、オフィススペースの提供を受けることとなりました。今後はミーティングやワークショップなどに利用していくそうです。
その他のニュース
インターネット上でUbuntuに言及する記事として、以下の記事が紹介されています。
フォーラムニュース
今週のインタビューは、英語フォーラムのUnanswered Postsチーム(まだ誰も返答していない投稿を探し、積極的に対応していくチーム)の一員であり、さまざまな体験を経て4年前に文字通り“身一つ”で日本に渡り、現在はヤマハ発動機で働いているdmizerにインタビューを行っています。また、今週のチュートリアルでは、SUSEで開発され、通常のGRUBブートローダで画像や日本語を利用できるようになるgrub-gfxbootをインストールする方法が紹介されています。
今週のセキュリティアップデート
6月19日から6月24日までに、下記のセキュリティアップデートが行われました。
- 6月19日