Ubuntu 8.04.1がリリースされました
7月3日に、Ubuntu 8.04 LTSの初のポイントリリース(メンテナンスリリース)である8.04.1がリリースされました。8.04がリリースされてから200を越えるアップデートが行われ、そのアップデートが適用されたインストールCDもダウンロード可能です。また、今回のメンテナンスリリースによって、Ubuntu 6.06 LTSからのアップグレードも推奨されることになりました。実際のアップグレード方法は、こちらをご確認ください。
メンテナンスリリースにあわせて、リリースノートも更新されています(日本語版も数浜さんによって更新されています)。今後は次のLTS(10.04)がリリースされるまで6ヶ月ごとに(つまり、通常リリースの2ヶ月後ごとに)、LTSのメンテナンスリリースが行われます。
このメンテナンスリリースにより、インストール時点でFirefoxが3.0の正式版が利用できたり、先月大きな話題になったOpenSSLの脆弱性の問題が解消されます。また、これにあわせてKubuntuやXubuntuなども最新CDイメージファイルが公開されていますが、Mythbuntuだけ若干遅れるようです。日本語ローカライズドCDもリリース予定ですが、リリース時期は未定です。
Kubuntu 8.04 日本語ローカライズド Desktop CDがリリースされました
7月4日に、Kubuntu 8.04 日本語ローカライズド Desktop CDがリリースされました。Kubuntu 8.04自体のリリースノートはこちらで確認できます(英語版はこちら)。また、Kubuntuに対する日本語ローカライズドの変更点は、いくやさんのWikiで確認することができます。
オープンソースカンファレンス2008 関西
以前にもお伝えしましたが、Ubuntu Japanese LoCo Teamは、2008年7月18日(金)、19日(土)に京都駅前の京都コンピュータ学院で開催されるオープンソースカンファレンス 2008 Kansaiに参加します。ブースでは毎度お馴染みとなった、LoCo CDsの配布を行います(ShipItで配布されるのと同じラベルが印刷された紙ケース付きのCDで、今回は8.04のCDとなります)。セミナーでは、「Ubuntu 45分間クッキング」と題して、講演時間である45分間でまっさらのパソコンに、デスクトップ版Ubuntuのインストールを実演します。皆さまの多数の参加をお待ちいたしております。
UbuntuがBest Buyで販売されます
UbuntuのパッケージがValuSoftとCanonicalの協力によって、米家電量販店であるBest Buyの店頭やオンラインストアで販売されることになりました。このパッケージにはインストールCDと簡単なガイド、ValuSoftによる60日のサポート権のついたパッケージがあわせて19.99ドルです。
Ubuntuメンバである、Elizabeth Bevilacquaはさっそく購入してきて、その中身を公開しています。
9.04向け開発者会議
Ubuntu Developer Summit(UDS)は次期Ubuntuの開発に先駆けて行われる、Ubuntu開発者のオフラインでの会合です。Ubuntu開発者はここで、次期Ubuntuに何を実装すべきか、何を目標にすべきかを話し合います。現在開発中の、Intrepid Ibexに対しても5月19日から23日の間に、チェコのプラハで行われました。
少し気が早いですが、次回UDS、つまり来年4月にリリースされる9.04向け開発者会議の開催時期と場所の告知が出ています。それによると、12月8日から12日までの期間、アメリカはカリフォルニア州のGoogle Campusにて行われるようです。
Ubuntu Weekly Newsletter #98が発行されました
7月6日に、Ubuntu Weekly Newsletter #98が発行されました。
コミュニティニュース
上記でご紹介した、Ubuntu 8.04.1 LTSリリースと、Intrepid Ibex Alpha 2リリースの話に加えて、Brainstormのニュースと、新しいチーム、Kubuntuの開発版に関するニュースの紹介が行われています。
Brainstormは先月末に投票数が100万を越えたそうです。ユーザ数とアイデアの投稿数の増大によって、Ubuntuに関する要望と上流プロジェクトに関する要望をまとめて表示している現在の体裁では、一覧性が悪くなってきました。そこでBrainstormでは、必要に応じてプロジェクトごとのサブディレクトリ(brainstorm.ubuntu.com/project_name/)を作成するそうです。現在、Brainstormでは、プロジェクト用ディレクトリを作成し、そこのモデレータになってくれる人材を募集しています。
先週お伝えした“Ubuntu Web Presence Team”だけでなく、“Ubuntu Java Team”も新規に設立されています。7月3日には最初のミーティングが開催され、Intrepidに向けての目標やDebianとの協力方法について話し合われました。
Intrepid Ibexでは、KubuntuはKDE 4.1ベースになります。そこでKubuntuでは7月8日にBug Hug Dayを開催し、KDE 3に対して報告されたバグの内KDE 4にも影響するものを確認する作業を行いました。
その他のニュース
インターネット上でUbuntuに言及する記事として、以下の記事が紹介されています。
- Ubuntuの創設者であるマーク・シャトルワースが「主なフリーソフトウェアのリリース時期を合わせてはどうか」という意見を自身のブログに投稿したことから端を発するさまざまな議論の一つとして、インスタント・メッセンジャーのCoccinellaが実際にリリース時期をGNOMEに合わせたときの実状を掲載した投稿を紹介するOSnewsの記事
- インドのタミル・ナードゥ州で、公的企業であるELCOTが教育用コンピュータを100,000台購入することになったこと、そのコンピュータのOSに対してMicrosoftからの入札があったが高すぎたために却下されたこと、実際に自分たちがSUSEやUbuntuなどを使っていることから、OSはLinuxを使うことに決めた話などを紹介するLinux-Watchの記事
- Ubuntuをはじめとするデスクトップ Linuxをビジネスでも使うためのさまざまなノウハウを紹介するInfoWorldの記事
フォーラムニュース
今週からインタビューは、2007年9月の企画開始以降ほぼ毎週のように記事を作成していたK.Mandlaに代わって、Ubuntuフォーラムの管理者であり、UbuntuメンバでもあるMatthew Helmke(Matthewのインタビュー記事)が行うことになりました。理由は、K.Mandlaの他の仕事が忙しくなり、インタビュー記事に時間を割くことができなくなったためですが、作家でもありインタビューにも長けているMatthewに引き継ぎを行えたことは良いことだと、K.Mandla自身は述べています。また、Matthewは自身のブログで、2~6週間に1度ぐらいの頻度でインタビュー記事を投稿すること、インタビュー対象者をフォーラムメンバだけでなく、Ubuntuコミュニティ全体の「名前はよく知られているけれども正体不明」なメンバに拡大するつもいであることを伝えています。
さっそく行われた今週のインタビューは、いわゆるコンピュータの専門家ではないけれども、45才にしてなお新しいことを学び、フォーラムでも積極的な回答を行っているforestpixieにインタビューを行っています。また、今週のチュートリアルでは、特殊なPOP/SMTPサーバを建てることで、ブラウザからのアクセスしか許していないHotomailアカウントのメールを、Evolutionで送受信する方法が紹介されています。
今週のセキュリティアップデート
7月2日から7月8日までに、下記のセキュリティアップデートが行われました。
- 7月2日
- 7月8日