Ubuntu Weekly Topics

2008年11月28日号Launchpad 2.1.11、Ubuntu Hall of Fame、Free Culture Showcase、東京オフラインミーティング

Launchpad 2.1.11がリリースされました

11月24日にLaunchpad 2.1.11にアップデートされました。主な変更点は以下のとおりです。

また、Launchpad Translationsで投稿された翻訳語が修正BSDライセンスに変更されることは以前にもお伝えしましたが、ライセンスの変更に同意されなかった翻訳語は11月半ばに削除されそれにあわせてLaunchpadの利用規約も変更されたことも告知されています。

さらに、先週までに続いて、Launchpad開発者への新しいインタビューも掲載されています。

  • Launchpadのメーリングリスト機能や追加されたばかりである"Contuct this user"機能の開発を行っている、アメリカ在住のBarry Warsawへのインタビュー

Ubuntu Hall of Fame

Ubuntu Hall of Fame(Ubuntuの殿堂)が公開されました。これは数多くの分野で作業しているUbuntu開発者の中でも、際立って継続的に貢献を行っている開発者を紹介する目的で作成されたサイトです。Launchpadでの不具合修正数や翻訳数といった統計情報、最近UbuntuメンバやMOTUとなった開発者、インタビュー記事などの一覧などを表示し、日々増えている「Ubuntu開発者」の状況を知ることができます。

また、一人一人の開発者を特集するコーナーも設けられ、現在はUbuntu Weekly Newsletterの編集者でもあるNick Aliが紹介されています。

Ubuntu Free Culture Showcase

Ubuntuのホーム・フォルダに存在するExamplesディレクトリの各種ファイルは、はじめてUbuntuを利用するユーザが音楽や動画が正しく再生されるかどうかを確認するために、example-contentパッケージの一部として配布されています。Canonicalの社員であり、UbuntuのコミュニティマネージャでもあるJono Baconは、Ubuntu 8.10のリリース前に久しく更新のなかった音楽・動画ファイルをアーティストに公開してはどうかと自身のブログの中で提案し、Ubuntu Free Culture Showcaseというコンテストを立ち上げました。幸い、このコンテストは無事成功し、Ubuntu 8.10のExamplesディレクトリに"Ubuntu_Free_Culture_Showcase"というディレクトリが設けられ、受賞作品が収録されています。

それを受けて、来年4月に向けて開発の始まった⁠Jaunty Jackalope⁠向けに、Ubuntu Free Culture Showcase IIが開始されました。今回は音楽・動画部門に加えて、写真/画像部門も追加されました。応募要項は以下の通りです。

  • 期限は2009年の2月6日
  • 音楽ファイルはOgg Vorbis形式で1MBまで
  • 動画ファイルはOgg Theora/Vorbis形式で2.5MBまで
  • 写真/画像ファイルはPNGもしくはJPG形式で0.5MBまで
  • 提出した作品のライセンスはクリエイティブ・コモンズ By-SA 2.0にすること
  • それぞれのファイルはオンラインストレージなど、誰もが見られる場所にて公開すること
  • それらのファイルへのリンクと連絡先メールアドレスをコンテストのWikiページに書き込むこと

応募作品は最終的にコミュニティ協議会が最優秀作品を選び、次期UbuntuであるJaunty Jackalpeに収録される予定です。

東京オフラインミーティング・キックオフ宴会

Ubuntu Japanese Teamでは年明けに、⁠東京オフラインミーティング」の開催を予定しています。そこで、それに先駆けて12月13日(土)「キックオフ宴会」を開催することとなりました。キックオフ宴会は、名前に宴会が入っているとおり「忘年会」を意図したもので、他のUbuntuユーザに会ってみたい、話してみたいという方の参加をお待ちしています。

現在は、こちらのサイトで参加者を募集しています。日時と場所は12月13日の18時頃から東京の秋葉原近郊、予算は5000円以下の予定ということまでしか決まっていませんが、参加者数を把握するためにもできれば11月30日までに参加登録をしてほしいとのことです。それ以降の登録については、参加人数と会場の収容人数を比べた上で先着順とする可能性があります。なお、参加登録するだけであればOpenIDに対応したアカウント(Mixi・はてな・Yahoo! Japan・Google)さえあれば可能です。

Ubuntu Weekly Newsletter #118が発行されました

11月24日に、Ubuntu Weekly Newsletter #118が発行されました。

コミュニティニュース

前述のUbuntu Hall of Fameの話に加えて、Ubuntuの開発版である⁠Jaunty Jackalope⁠のAlpha 1の話が紹介されています。

“Jaunty Jackalope⁠は、2009年の4月にリリース予定の次期Ubuntuの開発版です。その最初のマイルストーンであるAlpha 1が11月22日にリリースされました。これは、開発初期段階の状況を反映したインストールCDであり、一部のパッケージのバージョンが上げられただけで、十分な調整はされていません。なお、ARM対応CDについては、今後のAlpha版で提供される予定です。

あくまでもテスト版であり、日々のアップデートによってシステムが壊される可能性もあるので、通常の利用は推奨されていません。あくまでも次期Ubuntuのテストや開発目的にご利用ください。また、今回はサーバ版、Alternate版のインストールCDのみ用意されており、Live CD形式のデスクトップ版は用意されていません。

その他のニュース

インターネット上でUbuntuに言及する記事として、以下の記事が紹介されています。

  • Ubuntu/ARMがArmへの対応を告知したことを伝える、BBCの記事
  • これまでのアナウンスやインタビューを元に、来年の4月にリリースされるUbuntu 9.04の新機能について占う、Phoronixの記事
  • ソフトウェアアプリケーションの仮想化や管理を行うrPath社が、対応OSとしてUbuntuとCentOSを追加することを伝えるrPath社自身のプレスリリース
  • Ubuntu 8.10についての良かった点と悪かった点をそれぞれあげている、tectonicの記事
  • Arm対応のニュースをうけて、Ubuntuモバイルフォンの可能性について伝える、MyBroadband.co.zaの記事

今週のインタビュー

今週のインタビューでは、ペルーのリマ在住の学生で大学ではシステム工学を学びつつ、CanonicalでもOEMグループの一員として働いている、サーバチームのNicolas Valcarcelにインタビューを行っています。

今週のチュートリアル

英語フォーラムで紹介されている今週のチュートリアルは、起動時に.dmrcファイルに関するエラーが出たときの対処法です。GDMが読み込むこのファイルのパーミッションが、何らかの理由で書き換わってしまった場合、以下のメッセージが表示されます。その場合、このファイルのパーミッションや所有者を変更することで対処することが可能で、このチュートリアルではその方法について丁寧に解説しています。

日本語のメッセージ。

ユーザの $HOME/.dmrc ファイルが読み込まれなかったので、デフォルトのセッション情報と設定した言語は保存されていません。このファイルの所有者をユーザにし 644 の権限を付与して下さい。また、ユーザのホーム・フォルダ $HOME の所有者をユーザにし、他のユーザが書き込めないようにして下さい。

今週のセキュリティアップデート

11月19日から11月25日までに、下記のセキュリティアップデートが行われました。

11月19日
11月24日

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