Ubuntu 18.10 “Cosmic Cuttlefish” のリリース
2018年10月18日(現地時間)、Ubuntu 18.10がリリースされました。コードネームは“Cosmic Cuttlefish”(『宇宙のコウイカ』、もしくは『コスミック・カトルフィッシュ』)です。略称やリポジトリ名としては「cosmic」が使われます。サポート期間は9ヶ月で、2019年7月までとなります。
アップグレードや新規インストールの作業を始める前にリリースノートを読むこと、そして既存環境のバックアップを取ることはもちろん、次の点にも注意してください。
- LTSリリースではないので、(18.10へのアップグレードパスがあるのは18.04 LTSを利用している場合だけなので)「LTSを使わずに通常リリースを使う」という判断を行った上でアップグレードすることになります。
- 18.04 LTS比で大きな変化はなく、 おそらく18.10を必要とするのは「今後のSnapへの移行」をテストしたいユーザー(+Snapパッケージの開発者)と、高速な起動を必要とする場合だけでしょう。
- 一部に4.18カーネルが必要となる可能性(例:最新のAMD製GPUサポート)が想定されますが、18.10のリリース後、18.10由来の4.18カーネルは18.04 LTSにも『HWE』(Hardware Enablement)として提供されるため、4.18カーネルだけを目的として18.10を利用する必要はありません。
- 重要なポイントとして、「18.10にはi386版は提供されない」という点があります。i386環境で利用したい場合、継続して18.04 LTSを使い続けることになります。ちなみにこれはリリースノートに記載されています。
繰り返しになりますが、18.10へのアップグレードパスは、18.04 LTSからのもののみとなります。そして、18.10へアップグレードするということは、次のLTS(20.04 LTS)に辿り着くまで、18.10→19.04→19.10→20.04 LTSと、複数回のアップグレードが必須となることを意味します。用途をよく考え、仮想マシンなどでのテストも検討してください。
なお、今回は起動の高速化の副作用として生まれてしまった、比較的強烈めなバグがあり、知らずに利用を開始すると少しばかり厄介な展開に遭遇する可能性があります。ちなみにこれもリリースノートに記載されています。
その他のニュース