Project “Myna”: Speech To Text for Ubuntu
Stonking以降のUbuntuで提供される、Speech To Text(音声入力)プロジェクトが開始されました。
「人間のしゃべったことを忠実に繰り返す」九官鳥にちなんで、「Project Myna」と名付けられています。現時点では実装は公開されておらず、あくまで設計部分についての意見を募集中というフェーズです。また、26.10のスコープとして、「デスクトップにおける音声ベースのテキスト入力」に専念することが宣言されています。将来的な拡張として音声アシスタント、音声コマンド、デスクトップ制御、翻訳、自動言語検出といったことも想定されているようですが、これらは26.10には含まれません。
実装としてはオフラインでも動作し、Canonical Inference Snapを介したローカル推論を使用すること、初期実装ではIBusに依存すること(将来的にWaylandネイティブの入力パスへ移行する予定)が明示されています。また、将来の予定として「GPU、NPUの利用」という記載が含まれていることから、おそらく最初はCPUベースの実装になるように読み取れます。Inference Snapが対応するどのモデルを利用するのか(あるいは必要に応じて変更できるのか)は現状では明示されていません。
Stonking(Ubuntu 26.10)の開発; dbus-brokerへのマイグレーション、エージェントとの協働
stonkingで予定されていたdbus-brokerへの移行のテストが呼びかけられています。対象はstonkingだけでなくresolute(26.04)も含まれ、「sudo apt install dbus-broker」でインストールできる状態になっています(あくまでテスト段階であることに注意してください。また、dbus-daemonに戻すためにはdiscourse上にある手順が必要です)。
新しいdbus-brokerはこれまでのdbus-daemonと完全互換することが期待されるソフトウェアなので「何も起きないし、何も準備しなくて良い」タイプの更新になるはず、という性質のものではあるのですが、テスト後にデフォルト環境の移行が行われる予定です。
また、Ubuntuでの移行に時間がかかった理由として、「mainに同一の機能を持つソフトウェアが存在できないこと(そして、dbus-daemonへ直接的に依存してしまっているパッケージを更新する必要があったこと)」、「dbus経由での特権アクセスについてAppArmorを用いて制御していたので、dbus-brokerもサポートする形に更新する必要があること」が挙げられています。
テストの動きの横では、作成が失敗していたamd64版ISOイメージが復帰し、利用可能な状態になっていたり、あるいはUbuntu Release UpgraderのバグトリアージのためのAIエージェントのプロトタイピングが行われていたり、rustc-1.94が投入されたり、.NET 11 Preview 5のテストが行われたり、OpenSSL 4のための修正がキューされたりと、さまざまな作業が進んでいます。
その他のニュース
- Ubuntu Forumの過去のアーカイブがマークダウン形式で入手できるようになりました。
- Ubuntu Core 26を用いて仮想マシンベースのローカルLLM環境を構築する方法。「multipass launch core26 -n aibox --cpus 4 --memory 10GB --disk 16GB」「multipass shell aibox」「sudo snap install gemma4」「sudo gemma4 set http.host=0.0.0.0 webui.http.host=0.0.0.0 --assume-yes」の4コマンドの実行で推論エンドポイントを構築できます[1]。
- 「Mythos以降」のセキュリティについてのUbuntu的な対応の整理。「AppArmorとネイティブコンテナ分離(LXD)による厳格なカーネルレベルの境界を強制しています。この安全設計の基盤の上に、Rustのようなメモリ安全な言語を推進」しているということと、「最も重要なセキュリティアップデートについては、平均24時間以内に準備、テスト、リリースすることを目指している」「Ubuntuに影響を与えるすべての脆弱性に関する情報は、業界標準の機械可読データフィードであるOSV、VEX、およびOVALを通じて配信される」といった点がポイントです。
- Ubuntu的なパッケージとしてのNVIDIA製グラフィックドライバーのうち、470系のサポート終了に伴う混乱。後継となる530系は古いGPU(たとえばGTX 7xxシリーズ)には対応しないため、「NVIDIAから配布される470系」に切り替えるか、あるいはnouveauに置き換える必要があります。
- Ubuntuのs390xサポート(IBM Z/IBM LinuxONE対応)10周年を記念したまとめ。
- CanonicalのDesign Teamがまとめた「オープンソースプロジェクトにおけるデザインでの貢献」を成立させるためのテンプレート。