Windows Azureって、どんな時に利用するもの? ベーシックな視点から、主要なサービスのフックとなるポイントをハイライトでご紹介します。
まずはココを見てください。そう、マイクロソフトのオフィシャルサイトです。Windows Azureにまつわる情報がわかりやすく整理されているだけではなく、「で、おいくら?」という疑問にお応えする料金シミュレーターもご用意。90日間有効の無料評価版のご案内まで、至れり尽くせりのラインアップでWindows Azureビギナーをサポートします。
Windows Azureのおもな機能
Webサイト
Webサイトを一言で表すとすれば、「自由にスケールできるホスティングサービス」です。最大の魅力は、アプリケーションさえ用意すれば、FTPなどを利用してすぐに無料でサイトを公開できる利便性です。Webサイトに用意されているオープンソース・パッケージを活用できるユーザフレンドリーな一面や、トラフィックの増減にあわせて規模を調整できる拡張性も魅力の1つ。複雑なサイトでない限りは自由にスケールでき、PHPのアプリなどをアップすれば面白いくらいにすぐに動きます。以前のWindows Azureでは、パッケージを作ってからデプロイの作業がありましたが、アプリケーションがあればすぐに稼働させることができるWebサイトの登場により、PaaSのメリットをフルで享受できることでしょう。
仮想マシン
スプリングリリースの目玉の1つである仮想マシンは、IaaSの形態をとるサービス。そう、マイクロソフトのクラウド環境で、Linuxが扱えるようになったのです。WindowsやLinuxなど、自由にOSを選択して利用することができるため、Linuxユーザも現有資産を活かし、既存のオンプレミス環境からワンクリックで簡単にデプロイすることができます。これまでWindows Azureとあまり縁がなかったという人も、無料のキャンペーンなどを入り口に、仮想マシンを自由に作成してみてはいかがでしょうか。
クラウドサービス
Webページに特化したWebサイトから、さらにもう一歩踏み込んでPaaSを使う環境がクラウドサービスです。これまで、基盤から携わっていた人にとって扱いやすいのはIaaS型のサービスですが、クラウドサービスを利用すれば、OSをインストールした後の作業の大部分――ログ収集やインスタンスの追加、アプリを自動的に展開する機能などを引き取ってくれます。
とはいえ、どの領域までを自分たちで賄い、どこからサービスに任せたらいいのかという線引きはなかなか難しいもの。その判断は下図を参考にしてみてください。「考えなくてよくなる部分が増える」というのもメリットの1つといえるかもしれません。
ひと目でわかるPaaS
PaaSはどこまでサポートしてくれるサービスなのか、その範囲を認識することで、実際の利用シーンが見えてくるはずです。
ビッグデータ
エンタープライズ対応のHadoopサービスを利用して、同社のWebサイト経由で「Windows Azure HDInsight Service」(Windows Azure向け)と、「Microsoft HDInsight Server for Windows」(Windows Server向け/CTP版)を提供。.NETアプリケーションからの接続用SDKも用意され、エンタープライズ対応のApache Hadoopの利用促進や、導入のシンプル化に着眼したサービスとなっています。データの種類やセットアップの手間、またはデータのストア先を意識することなく膨大なデータを簡単に引き出すことができる優れツールにして、Active Directoryとの連携やSystem Centerとの統合など、管理者にもやさしいサービスとなっています。
メディアサービス
クラウド上でメディアの作成から管理、配信までをワンストップで行うメディアサービスは、Windows Azure独自のもの。オペレーターやエンジニアのエンコードの手間を省く…というよりは、すべてがオンラインでできてしまう。このシンプルさがすべてです。コンテンツの保護やストリーミング、解析のサポートまで、コンテンツにまつわるあらゆるワークフローをWeb上で実現することができる画期的なサービスとなっています。
モバイルサービス
モバイルサービスは、インターネットに接続するクライアントアプリの開発をバックアップするサービスです。iOSを含むマルデバイスに対応し、構造化ストレージ、ユーザー認証、プッシュ通知といった機能を簡単に組み込むことができるほか、サーバーサイドの機能を代用できる部分が多いのも特徴です。これまで、アプリはサーバーを作った上で作り込まねばならなかったところ、このモバイルサービスがかなりの範囲でアシストしてくれるため、アプリケーション登録の手間が劇的に軽減されます。
Windows Azure6つの機能で何が変わるのか?
エンジニアの「考えるべきこと」が変わります。
今回のWindows Azureハイライトには、「簡単」という言葉をやや多用してしまったかもしれません。事実、Windows AzureはクラウドプラットフォームからWebサービスの領域へとサービスを拡大させ、開発環境に新風をもたらす簡単なソリューションへと進化しました。しかし、簡単便利で忙しさから解放されるだけではありません。これまでは基盤を調達し、それに対してどう構築していくか、作り上げるのかというミッションに生きて来た人々に、変化の時を告げてもいるのです。では、何が変わるのか? たとえばどんなアプリケーションを作るかによって、サーバコストやリソースの活用方法が変わります。きちんとビジネスとしてサービスを提供することに主眼を置き、最適な組み合わせを選ぶことが重要となってきます。人々の考えが変わり、仕事の形が変わる。まさに変化をもたらすのがWindows Azureなのです。
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