DragonFly BSD 4.6登場
DragonFly BSDプロジェクトは2016年8月2日、
「DragonFly BSD 4.
- i915ドライバをLinuxカーネル4.
4相当のドライバへアップデート。これによってBroadwellやSkylakeなどのプロセッサにおける安定性が大幅に向上。また、 radeonドライバをLinuxカーネル3. 18へアップデート (この結果バックライトの制御機能なども追加。drm. radeon. backlight経由で制御可能) - NVMeドライバ
(PCI Express SSD) を追加。まだデフォルトでカーネルには組み込んでいないため、 利用するには/boot/ loader. confファイルに 「nvme_ load="YES"」 を追加する必要がある。導入されたドライバはパフォーマンスを最大限に発揮するためにチップで提供されている並列処理機能をすべて使うとともに、 割込を複数のコアに対して振るように実装されている。なお、 NVMeデバイス上からシステムを起動できるかどうかはDragonFly BSDではなくBIOS/ UEFIに依存している - NVMeドライバの開発とともにバッファキャッシュサブシステムの改善、
I/ O関連パスの改善、 ロックコンテンションの削減、 IPIシグナルオーバーヘッドの改善などを実施してマルチコア/プロセッサにおけるパフォーマンスを向上。ネットワークサブシステムにおいても最新のハードウェアへの対応や各種改善を実施し1秒間に580,000接続をハンドリングするまで性能を向上 - FreeBSDから最新のipfw機能をマージ
(DragonFly BSDプロジェクトではipfw3と呼んでいる) - FreeBSDからWIFIコードをマージ
- FreeBSDからHyper-V対応コードをマージ
- FreeBSDからAutoFS機能をマージ
- FreeBSDからfstyp(8)をマージ
- 対応パッケージを24,000パッケージまで増加
- 実験的なUEFIサポートを追加
- そのほか各種不具合の修正
マルチコア/プロセッサにおける性能が向上した点、
HAMMER2ファイルシステムとClang
DragonFly BSDで最も注目される機能の1つといえばZFSと似たような機能を実現するHAMMERファイルシステムですが、
また、
32ビット版のサポートを終了した理由
DragonFly BSDはすでに32ビット版のサポートを終了し、
また、
- カーネルサブシステムのいくつかはより良い効率のアルゴリズムを実装するためにより大きなカーネル仮想メモリアドレス空間を必要としており、
そのアドレス空間は32ビットモードでは実現が難しい。古いコードパスは32ビットを前提としている上、 すでにメンテが不在で古くさくなってしまっている - 複数の理由から32ビット版pmapコードをメンテナンスするのが難しくなっている
- 非DMAPコードパスはすでにテストもメンテナンスもされていないため、
DMPAは存在しているものと仮定してコードを開発する必要がある。また、 いくつかのアルゴリズムはDMAPなしには動作しない。32ビットカーネルはDMAPに対しては十分なアドレス空間を提供することができない - FPのサポートを継続するにあたって最低限でもSSE2レベルの機能を仮定する必要があり、
コンパイラもこれを前提としはじめている - 実際のところすでに32ビット版のサーバやデスクトップがすでに稼働していない。ほかの*BSDファミリーは古いハードウェアのサポートにも取り組んでいるが、
DragonFly BSDチームにはそれほどのマンパワーは存在していない。DragonFly BSDを適切な状態に保つためには、 同世代で主力のハードウェアをサポートする必要がある
勉強会
第55回 8月24日(水)19:00~ ZFSアドバンス クォータ、リザーブ、圧縮、重複、スナップショット、クローンほか
今回のFreeBSD勉強会ではデータセットにおけるクォータやディスク容量の管理、
第53回目の勉強会ではZFSの基礎
参加申請はこちらから。
第56回 9月27日(火)19:00~ ZFSとJailによるコンテナ技術活用、ユーザへのファイルシステム特権の委譲ほか
ZFSは管理者のやることを大きく変えました。多くの便利な機能は管理者にもう戻ることのできない利便性を与えてくれました。しかし、
第56回目からは、
参加申請はこちらから。