TrueOS STABLEブランチの扱い変更
iXsystemsは2017年5月26日(米国時間)、「Housekeeping Update: Infrastructure and TrueOS changes|TrueOS Blog」において、STABLEブランチの扱いを変更すると伝えました。今後はSTABLEブランチは原則6ヵ月ごとにアップデートを提供するといった形に変更するとし、PC-BSD時代のリリース方式に近いニュアンスで使えるようにするとしています。
iXsystemsはTrueOS(旧PC-BSD)をローリングリリースモデルで提供しています。PC-BSDの時代にはFreeBSDと同期を取りつつリリースバージョンを公開するという方式を採用してきましたが、TrueOSとして提供を開始したあたりから、FreeBSD CURRENTをベースとしたローリングリリースモデルへ移行しました。
ローリングリリースモデルはFreeBSD CURRENTの成果物を積極的に取り込み、短い周期で細かくアップデートを提供するという仕組みです。常に最新の機能が利用できるといった利点があるほか、セキュリティ脆弱性への対応が比較的迅速になるという特徴があります。
しかしiXsystemsの発表によると、ユーザはより安定的なリリースを望んでいることがわかったとし、STABLEブランチのアップデートを半年周期といった従来のリリースに近いものにすると説明しています。セキュリティ脆弱性の修正やバグの修正、またはケースバイケースで随時バックポートが実施される可能性はあるとしていますが、基本的に安定的なリリースへ振るということのようです。
また同記事では、システム起動やアプリケーション起動、アプリケーションの制御などの仕組みとしてFreeBSDベースのRCだけではなく、OpenRCもサポートしていくと説明しています。iXsystemsではこのあたりの仕組みを模索しており、OpenRCのサポートはそうした取り組みのひとつとなるようです。FreeBSDに先駆けてこうした機能を実装し、FreeBSDのテストベッドとして機能することも目指しているとしています。OpenRCの取り込みが優れた成果を発揮した場合、FreeBSDプロジェクト側も取り込みを検討する可能性があります。
TrueOS UNSTABLEは従来どおり積極的にCURRENTや開発成果物を取り込み、最新の機能を短い周期でユーザに提供するとしています。
第63回 6月15日(木)19:00~FreeBSD勉強会
今回は二本立てでお届けします。
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年に1回カナダで開催されているカンファレンスBSDCanの2017年の内容をざっとまとめて紹介します。
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