今回はこのプレイベントの模様をお伝えしながら、「Cloud Operator Days Tokyo 2022」の見どころ、歩き方をご紹介します。
“ノウハウ・知識の共有”から“新たな価値の創出”へ
プレイベントのオープニングには、CODT実行委員会 委員長を務めるAXLBIT株式会社 社長の長谷川章博氏が登壇しました。今回で「Cloud Operator Days Tokyo」として3回目となる同イベントですが、前身の「OpenStack Days Tokyo」から数えて10回目の開催を迎えます。長谷川氏から、過去の開催をふまえた今回の特徴について紹介がありました。
その狙いを象徴するのが、今年新たメイントピックに加わった「CCoE(Cloud Center of Excellence)」です。CoEとは通常、大きな組織全体から人材や技術リソースを集めた横断的な部署を指しますが、さらにクラウド利用時の課題解決や活用にあたっての障壁を排除してクラウドをより利用しやすくする目的を掲げて活動するのがCCoEです。このCCoEの話題をいち早く取り上げ、従来のように運用にまつわる知識を共有するだけでなく、集めた集合知を積極的に活用して新たな価値を作り出すという一歩進んだ事例紹介が予定されています。
運用チームに光を当てるとビジネスが変わる?!
長谷川氏のトークを受け、プレイベントのキーノート「運用こそが利益の源泉」に登壇した成迫剛志氏(岐阜大学 客員教授 / Design for ALL Co-founder / 株式会社デンソー)は、さらに尖った提言を行いました。
実践すると運用担当者がオーバーワークになりそうで少し心配ですが、先の「CCoE」同様、これだけ重要な役割を担うことになれば、運用担当者も相当奮起することでしょう。「Cloud Operator Days Tokyo 2022」では、このように運用チームが日々で培った知識をプロジェクト全体に活かすためのポイントが掴めるかもしれません。
「運用者に光を当てる」コンセプトを体現する「ヤングオペレーター賞」
そして今年も参加者、発表者のモチベーションを上げるのが、「Cloud Operator Days Tokyo」のクライマックスに用意されているクロージングイベントです。昨年は配信のみで行われたクロージングですが、今年はリアルとオンラインのハイブリッドイベントとして、7月27日(水)に東京、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて開催されます。クロージングではOpenInfra FoundationのJonathan Bryce氏、そしてこのイベントではおなじみOpenInfra Foundation COOのMark Collier氏によるキーノートのほか、いくつもの講演、トークセッションが予定されています。
パネリストの皆さんはいずれも2020年の入社で、社会人になって以来リモートワークがメインという職場環境の中、業務を行ってきたとのこと。そんな中、皆さん先輩の勧めや職場に関係者がいたなど、ある意味恵まれた環境もあり、「Cloud Operator Days Tokyo」に応募→採用された経緯をお持ちです。
また、先にも挙げた2020年入社の「コロナ入社一期生」(この呼び方はちょっとどうなのかと思いますが…)である3名は、さすがにネットに慣れ親しんだ世代らしく、リモートワークという職場環境については比較的抵抗ないようです。一方、対面でのコミュニケーションや現場作業の重要性も十分理解されており、場合によって使い分けるバランスの取り方も上手いという印象を持ちました。こうした感覚は「Cloud Operator Days Tokyo」や社内イベントでの発表、そのための準備によって培われる部分もあるのでしょう。