はじめに
これまでの連載ではそもそものJANOGについてと、7月8日、9日に開催されるJANOG26全体について紹介させていただきましたが、今回から数回にわたり、JANOG26の個別のプログラムについてご案内いたします。
まずは2日目(7月9日)の10:45開始予定のプログラム「見せます。わたしの道具箱」をご紹介します。
なお、JANOG26のプログラムは以下のURLにて公開されていますので、併せてご参照ください。
- JANOG26 Meetingプログラム
- http://www.janog.gr.jp/meeting/janog26/program/
道具に対するこだわり
一人前の宮大工は非常に多くの大工道具を持っています。
仕事にあたってはその中からその時の現場に合う道具を選りすぐって持っていきます。
宮大工の親方が弟子に向かって言う言葉の1つに、嫁を質に入れてでも道具を買え、というものがあります。
職人の仕事には道具が極めて大事である、ということに加えて、ひょっとすると、嫁のように道具を愛しなさい、ということも言いたいのかもしれません。
宮大工に限らず、プロの職人はたくさんの道具を使いこなしながらプロの仕事をします。もちろんインターネットを支えるエンジニア達も道具にはこだわり、道具を愛しています。
JANOG26ではその「エンジニア達の道具」にスポットライトをあてたセッションをご用意いたしました。
プログラムの表側
昨年末、JANOGのメーリングリスト内で工具についての話が非常に盛り上がりました。結束バンドの話、タグのあれこれ、サイリュームを照明として使う、流血対策、等々。
みんな工具が好きなんですよね。
その盛り上がりをそのままミーティングの場で議論したい、というのがこのプログラムの趣旨になります。
意外と知られていない便利な道具は結構あるものです。道具に関する知識を共有し、道具を正しく選んで正しく使うことで、しなくてもよい苦労やトラブルも防げます。
ところでシステムに関わるエンジニア達はどんなツールを使っているのでしょう。
縦軸にレイヤ、横軸にシステムのライフサイクルとし、使うツール/システムを図示してみました。これを見るとわかるように、ありとあらゆるところでツールを使っていることがわかります。
この中の1つに絞りこんでも充分面白いのですが、JANOG26では「インターネットに関わる問題点を横断的に捉える」「レイヤを跨いで議論をする」ということをテーマにプログラムを作っています。
そこでレイヤをほぼすべて網羅すべく、サーバ屋さん、ネットワーク屋さん、キッティング屋さん、Web開発屋さんの4名の豪華メンバーを揃えました。ちなみにキッティング屋さんというのはネットワーク機器やサーバを設置、配線、基本セットアップまでを行なってくれるエンジニアです。
当日は彼らが持つ便利なアイテムの情報を共有したいと考えていますので、みなさん一緒に会場で議論をしましょう。きっとすぐに役立つ情報が得られます。
プログラムの裏側
先日最初のプログラム打ち合わせに同席させていただきました。
発表者の顔合わせとネタ出しをする、というだけの予定が、予想以上の長時間の打ち合わせになりました。たとえばドライバーの話をちょっとするだけでも、色、規格、電動工具の使い方等々、ネタが溢れ出てくるのですよ。結束バンドの色の違いなどは少なくとも私は知りませんでした。とにかく話が膨らんで(脱線して?)全然まとまりません。
話は上のレイヤから下のレイヤやらメタツールの話やら多岐にわたりました。
しかもその話がいちいち面白い。
メンバーが「濃い」んですな。
発表者の1人が当然のように持っていた道具袋に工具が何本か入っていたので、それを持った集合写真を撮らせていただきました。彼らの豊富な持ちネタの中からどんな逸品が出てくるか今から楽しみです。
tools teamの紹介とJANOGにおけるサブグループ活動について
JANOGのメーリングリストでも盛り上がったように、ここ最近のJANOGのコミュニティ内では道具(=tools)がちょっとしたブームになっています。
その流れで有志がtools teamを結成し、メーリングリストやwikiをベースに活動をしています。勉強会等も開催していますので興味がある方は気軽に参加してみてはいかがでしょうか。Twitterによる情報発信等も行っています。
- tools team
- http://tools.bgp4.jp/
また、他にも、○○大好き、というクラスタはJANOG Meetingの出席者内にいくつか見受けられます。JANOGは出会いの場でもあり仲間集めのできる場所でもあります。Meetingに顔を出したり、MLに投稿したりすることで同士が見付けられるかもしれません。
とりあえずまずは気軽にMeetingにいらっしゃいませんか? 結束バンドの色の違いがわかるかもしれません。
スタッフ一同出席登録をお待ちしております。