インターネットって何だろう?

第24回各種ネット犯罪代行のお値段

前回セキュリティに関してマイクロソフトが公表している調査報告書を紹介しましたが、そこでは漠然と「セキュリティが重要になった」という感じで書きました。

今回は、実際にどのような感じでネット犯罪が商業化しているのかに関してのイメージを持っていただくために、具体的な事例を紹介している記事を紹介します。

「お値段」を公開しているブログ記事

「迷惑メール送信やDDoS攻撃がビジネス化している」という話はよく聞くと思いますが、実際の値段がどれぐらいなのかに関しては見たことがない人が多いと思われます。

スペインに本拠地を持つセキュリティソフトメーカであるanda Securityの公式ブログの「PandaLabs Blog」で、さまざまなネット犯罪が行われる「価格」が公開されていました。

さまざまな価格が公開されているのが、以下の2つの記事です。発売元としてはロシアとウクライナが多いみたいですね。

2007年4月の記事なので、今とは価格が変わっているかも知れませんが、思ったよりもずっと安価でびっくりしました。もしかしたら、今は当時よりもさらに低価格化してるかも知れません。

価格

以下、掲載されていた値段の一部を抜粋してみました。詳細は元記事をご覧ください。

DDoS攻撃

DDoS攻撃は時間単位で課金されるようです。

最初に10分間の無料評価時間があるので、有効性を評価してからサービスを購入することが可能になっているようです。ていねいな顧客サービスですね…。

1時間US$10~20(販売者による)
2時間US$20~40
1日US$100
1日以上US$200~⁠困難さに依存)

SPAM送信

SPAM送信US$200
専用サーバによる送信US$500
+1日1000万通送信US$600
SMS SPAM(per message)US$0.2
ICQ 100万件US$150

SPAM送信用メールアドレス(US$)

アカウント数アメリカドイツロシアウクライナ
1,000,000100100100100
3,000,000200200200200
5,000,000300300300
8,000,000500500500
16,000,000900
32,000,0001500

さらに、実行ファイルがアンチウィルスソフトやファイアウォールに検知されないように実行ファイルを隠す処理は、実行ファイル一つにつき1~5US$、 FTPアカウントは1件1US$だそうです。

キーロガーUS$40
Web通貨取得用トロイの木馬US$500
その他、各種トロイの木馬US$350~600
FTPアカウント有効性チェックソフトUS$15

この他にも暗号化ツールなど、さまざまな価格が掲載されていました。

購入方法

「製品」を購入するためのコンタクトはICQ経由で行われることが多いそうです。支払いの8割はWeb通貨経由で、US$と同等に扱えるwmzが利用されるとのことでした。

最後に

こういった「販売価格」を見ると、何か、本格的な「産業」になってる気がしますね。

次回は、シマンテックのState of SPAM and Phishing Reportを紹介します。

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