Linux Daily Topics

Debianベースのロードバランサー「ZEVENET」、バージョン5.12.2にマイナーアップデート

日本語での情報はあまりないが、Debianをベースにした軽量なロードバランサーとして、少しずつユースケースが拡大しているプロダクトに「ZEVENET」がある。開発するのはスペインに拠点を構えるZEVENETで、2010年に最初のリリースを出したときは「Zen Load Balancer」という名称だったが、現在は社名と同じプロダクト名で、無償版の「Community Edition」とテクニカルサポートや機能を拡張した有償版の「Enterprise Edition」を提供している。Community EditionのライセンスはLGPLv2.1で、L3/L4/L7のマルチレイヤをサポートするのが特徴だ。

ZEVENET Community Edition v5.12.2

そのZEVENETが7月11日、Community Editionのマイナーアップデートとして「ZEVENET Community Edition v5.12.2」をリリースした。⁠Let's Encrypt」証明書の自動更新設定が追加されたほか、SIP(Session Initiation Protocol)のglobal.confファイルにL4xnat(Farm/負荷分散設定)のモジュールパラメータ設定を追加、5月にリリースされたv5.12.0で追加されたWeb GUIの改善などが実施されている。

ZEVENET Community Edition v5.12.2 -zevenet/zlb -GitHub
ZEVENET 5.12.2 -zevenet-ce-users -Google Group

ZEVENET CE v5.12.2のISOイメージは約558Mバイトと非常に軽量であるため、ハードウェアリソースが小さい環境でも軽快に動かすことができる。また、Debianベースなのでコマンドラインでの管理もしやすく、インストール作業もシンプルに完了できるところも評価が高い。Webサイトで用意されている日本語情報が機械翻訳全開(Farm→農場など)なところがやや残念ではあるが、数少ないオープンソースのロードバランサーとして、国内でも普及が進むことを期待したい。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧