この連載はOSSコンソーシアム データベース部会のメンバーがオープンソースデータベースの毎月の出来事をお伝えしています。
2015年9月の第1回から連載が始まり、今回で満7年間続けることができました。次号からは8年目に突入します。これからもよろしくお願いいたします。
[MySQL]2022年7月の主な出来事
2022年7月のMySQLの製品リリースは、MySQLサーバー8.
MySQL 8.0.30リリース
MySQL 8.
デフォルトの設定ではGIPKは無効になっているため、GIPKを利用するにはサーバー変数のsql_
MySQL ShellのDump Loadingユーティリティにも新たにcreateInvisiblePKsオプションが追加されました。createInvisiblePKをtrueに設定してデータのロードを行うと、サーバーのsql_
これまでのMySQL 8.
[PostgreSQL]2022年7月の主な出来事
毎年この時季は、秋ごろにリリースされるであろうPostgreSQLの次期メジャーバージョンの情報が気になります。しばらく前まではOSSの新バージョンリリース予定はアテにならないのが普通でしたが、最近は様変わりしました。PostgreSQLの新バージョンもいつリリースされるのか?
PostgreSQL 15をベータ版から予習しよう
PostgreSQLの次期メジャーバージョン15は、5月に最初のベータ版
PostgreSQL 15 ベータ1 情報
まず、5月にリリースされたベータ1で実現した新機能や改善の主なものを見てみます。
〔開発者体験に関わること〕
- データに対して条件付きで書き込み操作を実行するMERGE文が導入
- 従来バージョンよりも標準的なSQL/
JSON関数、SQL/ JSONコンストラクタやJSONデータをテーブルに変換する機能など - 複数の正規表現関数が追加
〔性能向上に関すること〕
- SELECT DISTINCT文の並列化の導入
- row_
number()、rank()、count()を用いるウィンドウ関数の性能向上 - 外部データラッパ postgres_
fdwによりリモートPostgreSQLサーバ上のデータを管理するアプリケーションで、トランザクションを並行してコミット可能 - パーティショニングされたテーブルの性能向上
- 8kBより大きいデータを格納するPostgreSQLシステムとTOASTテーブルで、インデックスの重複排除によるルックアップの高速化
〔その他〕
バックアップとアーカイブ、データ圧縮、ロジカルレプリケーション、管理機能、セキュリティなどで多数の新機能や改善が成されています。
7月時点のバージョン15のリリースノートには、ざっと200項目以上の新機能・
篠田の虎の巻「PostgreSQL 15 Beta 1 新機能検証結果」
前節では、公式のリリースのお知らせに記された主要な項目だけをいくつかピックアップしましたが、ていねいに解説された日本語の資料を日本ヒューレット・
PostgreSQL 15 ベータ2 情報
PostgreSQL Global Development Groupによるベータ2のお知らせによると、ベータ1からベータ2になる段階で次の様な追加や修正が入っています。
- JSON_
TABLE出力列でデータ型を照合する変更 - pg_
publication_ tablesで列リストと行フィルターに関する情報を提供 - 異なる列リストを持つpublicationの組み合わせを禁止
- stringは予約されていないキーワードに
- その他いくつかの修正
ベータ1に比べると当然ながら変更点は大幅に少なく、問題点の修正の方が多くなっています。
Postgres15への貢献(EDB)
EDB
PostgreSQL 15でコミットされた機能の先行紹介(富士通)
富士通もPostgreSQLの開発コミュニティに協力して新機能開発に貢献しています。富士通の技術者ブログでは、PostgreSQL 15に追加される予定の、スキーマ内の全テーブルの論理レプリケーションを可能にする新機能について説明しています。
これから正式リリースまでに追加される新機能はあるか?
ここで紹介したいのは、本連載の第80回でもお知らせした、日本PostgreSQLユーザ会
2022年8月以降開催予定のセミナーやイベント、ユーザ会の活動
EDBのキホン~PostgreSQL活用からOracle移行まで~
日程 | 2022年8月4日 2022年8月18日 |
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場所 | オンライン開催 |
内容 | Oracle移行の話題で最近EDBというワードを聞くけど何が強みなの? |
主催 | エンタープライズDB株式会社 |
Apache Cassandraトレーニング(3コース)(有償)
日程 | 〔開発編〕2022年08月05日 〔運用編〕2022年08月12日 〔Read, |
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場所 | オンライン開催 (Microsoft Teams) |
内容 | 〔開発編〕データ設計とはどのように行っていくのか、アプリケーション開発では実用例も交えて説明を行います。 〔運用編〕基本操作から推奨設定、監視ツールなど実運用に活かせるテクニックが満載です。Cassandra-Stressコマンドや出力された情報に関しても説明を行います。 〔Read、Write編〕Cassandraの内部動作の中で読込みロジック、書込みロジックの構成要素、動作原理を丁寧に説明し、想定される障害や通常時のモニタリング要素などの運用におけるポイントを把握することができます。 〔その他〕申込方法や参加費用などの詳細は募集ページを参照してください。 |
主催 | 株式会社INTHEFOREST |
MySQL HeatWaveハンズオン
日程 | 2022年8月18日 |
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場所 | オンライン |
内容 | MySQL HeatWaveの環境構築や利用方法を実践形式で学べるハンズオンイベントを開催予定です。申し込みサイトは近日公開となります。 |
主催 | 日本オラクル株式会社 MySQL Global Business Unit |
MySQL Operator for Kubernetes紹介ウェビナー(仮)
日程 | 2022年8月29日 |
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場所 | オンライン |
内容 | MySQL Operator for Kubernetesをご紹介するウェビナーです。MySQL OperatorはMySQL ServerとMySQL Routerで構成される高可用性構成 |
主催 | 日本オラクル株式会社 MySQL Global Business Unit |
MySQL Technology Cafe #15
日程 | 2022年8月24日 |
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内容 | オラクルのテクノロジーに限定しない、開発者による開発者のための開発者向けコミュニティMeeutpセミナー |
主催 | Oracle Code Night |
CEDEC2022
日程 | 2022年8月23日 |
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場所 | オンライン |
内容 | CEDECはゲームを中心とするコンピュータエンターテインメント開発に携わる方を主なターゲットとした国際的なカンファレンス。オンラインで開催された2021年のイベントも7,600名以上の参加者を誇る大型イベント。MySQLのセッションとしてゲームデータの高速なリアルタイム分析をMySQL HeatWaveで実現した事例や活用案を解説予定。 |
主催 | 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会 (CESA) |
オープンデベロッパーズカンファレンス(ODC)2022 Online
日程 | 2022年9月3日 |
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場所 | オンライン開催 |
内容 | オープンソースカンファレンス |
主催 | オープンデベロッパーズカンファレンス実行委員会 |
EDB Postgres Vision Tokyo 2022
日程 | 2022年9月7日 |
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場所 | オンライン開催 |
内容 | Postgresを活用してイノベーションを実現したい企業の方々のためのイベントです。 |
主催 | エンタープライズDB株式会社 |
PostgreSQL Conference Japan 2022
日程 | 2022年11月11日 |
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場所 | AP日本橋 |
内容 | 日本PostgreSQLユーザ会 |
主催 | 日本PostgreSQLユーザ会 |