Appleは2022年9月13日、同社のスマートフォン向けOSの最新版
注目のロック画面の大幅アップデート
今回のバージョンアップの中でも特に注目したいのが、ロック画面のアップデート。従来のiOSでは、ユーザが行えるロック画面のカスタマイズは背景画像の変更程度のみだったが、iOS 16ではユーザごとのユニークなカスタマイズ、ウィジェットの利用、さらに複数のロック画面の作成と使用ができるようになった。
ロック画面のカスタマイズ
従来のようにお気に入りの写真や画像を背景に表示できる他、その写真に表示される人物や物体などの被写体を際立たせるマルチレイヤーエフェクトの実装、カラーフィルターや色合い・
iOS 16で準備されたロック画面用ウィジェット
ロック画面上のウィジェットとして、天気、カレンダーイベント、日付や時間、アラーム、バッテリ残量などが表示できる他、ユーザがふだん使用する頻度が高いアプリのデータチェックなど、ユーザが知りたい情報・
通知やライブアクティビティの表示も
その他、メッセージをはじめとした各種通知については、展開されたリストや積み重ねなど、ユーザの目的に応じた表示が行える。また、ロック画面ウィジェットとの連携により、各種アプリの最新状況
集中モードやメッセージ関連のアップデートも
iOS 15から実装された集中モードの設定方法が新しくなった。iOS 16では通知許可・
メッセージについては、テキストメッセージに関して送信後のメッセージの編集や取り消しが行えるようになっている。
パスキーで広がるパスワードレス認証
FIDOアライアンスとW3Cの標準規格をベースとしたパスキーが利用できるようになった。これによりパスワードを使わずに、より安全に各種プラットフォームのアプリやWebサイトにサインインできるようになる。具体的にはiPhoneのFace IDまたはTouch IDを使って認証する形を取っている。
開発者向けiOS SDKも準備
ユーザ向けOSアップデートと同時に、iOS 16の最新機能を活用したアプリやサービス開発のためのさまざまな機能やAPIが用意されている。主なものは以下のとおり。
- WidgetKit
- App Intent
- マップ
(MapKit/ MapKit JS) - App内課金
(StoreKit 2、App内課金のテストの強化、App Store Server Notifications V2など) - Metal 3
- WeatherKit
- RoomPlan
- ARKit 6
- 機械学習
(Core ML) - SharePlay
WidgetKitでは、SwiftUIを活用して、Apple WatchのコンプリケーションおよびiPhoneのロック画面のウィジェットを作成できるため、開発したiOSアプリを、ユーザのロック画面と連携できる。また、App上でのタスクを音声やタップ操作で実行させる機能を実装するためのSwift専用の新しいフレームワークApp Intentが用意された。これを活用することで、ユーザ自身が個別にショートカットを準備する必要がなくなった。
グラフィックス周りでは低オーバーヘッドのAPI・
開発者向けツールやSDK等の最新情報については、デベロッパ向けの最新情報を参照のこと。
メジャーバージョンを上げたくないユーザ向けのiOS 15.7もリリース
なお、メジャーバージョンアップを控えたいユーザ向けやアップデートできない機種を持っているユーザ向けに、脆弱性に対応したiOS 15の最新版、iOS 15.