本連載は、イラストレーターイシクラがITパスポートの取得を目指して、独学で勉強する様子を紹介するものです。第8回目からは、ITパスポートの過去問題を演習した中で、出題された用語について解説しています。今回はA/Bテストについて解説します。
今回から、ITパスポートの過去問題を演習した中で、キタミ式には載っていなかった用語を解説していこうと思います。今回解説する用語は「A/Bテスト」についてです。また、この解説はあくまで私個人の理解ですので、もし間違いなどがありましたらご指摘いただけますと助かります!
A/Bテストを行って、より効果的なものをユーザへ届けよう
「A/Bテスト」とは、Webマーケティングの手法の1つです。広告やWebサイトなどで、A案とB案異なるパターンを用意し、ユーザにランダムで表示させ、どちらの反応がより良かったかを検証するテストのことをいいます。2パターンのみの検証だけでなく、3パターン以上で検証することもあります。
例えば、化粧品の広告で考えてみましょう。A案は「価格の安さ」を売りにした広告。B案は「美容効果」を売りにした広告としてみます。この2つの広告を、一定期間ランダムでユーザに表示します。他の案としては、画像を変えたりクリックボタンの色を変えたりと様々なパターンが考えられるでしょう。
そして、クリックされた数などを比較してみて、A案の反応が良かった場合「価格の安さを前面に出したほうが売れやすい」という判断につながるわけですね。そして、配信する広告をA案に絞ることで、より効果的な広告をユーザへ届けることができます。
このとき、A案の方がいい広告だ!だけで終わるのはもったいない気がしますよね。広告をだす理由には「広告を出す化粧品の売り上げを2倍にする」などの目標があるはずです。そんなときにKPIという指標を参考にすることがあります。KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、日本語で重要業績評価指標と訳されます。KPIを設定することで、設定した目標をどれだけ達成することができているか具体的に把握することができるのです。
どの値をKPIに設定するかは場合によってさまざまで、今回の例だと「広告がクリックされた数のうち、実際に購入した人の割合」だったり、単純に「広告がクリックされた数」だったりします。KPIは自分たちで設定するもので、どの値を今回のKPIにするかも自分たちで決めることになります。そのため、「この値をKPIとする!」という明確な基準はないんです。また、KPIは複数設定することも可能なので、「広告がクリックされた数のうち、実際に購入した人の割合」「広告がクリックされた数」2つをKPIとすることも、どちらか片方だけをKPIとすることもできます。
知らないうちにテストに参加しているかも
以上の説明が、A/Bテストです。普段ネット上で見ている何気ない広告も、何パターンか種類があるのかも、と考えるとちょっとわくわくしますね!