Linus Torvaldsは3月5日(米国時間)、次期Linuxカーネル「Linux 6.3」のマージウィンドウをクローズし、最初のリリース候補版となる「Linux 6.3-rc1」を公開した。現時点でコミット件数は1万2,500を超えており、かなり大きな変更を伴うカーネルになることが予想される。
- Linux 6.3-rc1 -Linus Torvalds
Linux 6.3では、これまでIPv6トラフィックでのみ利用可能だったBIG TCP(パケットをより大きなサイズに分割して処理する機構)がIPv4でも利用できるようになり、IPv4ネットワークパフォーマンスの向上が期待できる。このほか、EXT4ファイルシステムのダイレクトI/Oパフォーマンスの大幅な改善、Thunderbolt/USB4のDisplayPort帯域割り当て、第4世代AMD EPYCプロセッサ(開発コード”Genoa”)のパフォーマンス最適化などがアップデートとして取り込まれる予定だ。
開発が順調に進めば、Linux 6.3の正式リリースは4月23日か4月30日、または5月7日ごろになると見られている。