オープンソースの開発は国籍や人種、宗教、さらにはイデオロギーや政治的立場も超えて中立であるべきだ ―こう考える開発者は少なくないだろう。実際、多様性はオープンソースの美点のひとつでもある。とくにLinuxカーネルのような巨大なオープンソースプロジェクトの場合、さまざまなバックグラウンドをもつ開発者を公正に包摂していくDE&I
だが、現在進行中の国際紛争の、それも侵略国側のテクノロジに関連した企業に所属するエンジニアが、他国のエンジニアと同様にオープンソースプロジェクトの開発に貢献することは認められるべきなのだろうか。
ロシアのファブレス半導体メーカーであるBiKal Electronicsはロシアではじめて国防以外の商用プロセッサ
このBikal Electronicsに所属するSerge Seminという開発者が3月14日、Linuxカーネル開発者メーリングリスト
我々はあなたが所属する組織
(Bikal Electronics) が製造したハードウェアに関連したパッチを受け取ることに不安を覚えている。追って通知するまではネットワークへの貢献を控えてほしい。 We don't feel comfortable accepting patches from or relating to hardware produced by your organization. Please withhold networking contributions until further notice.
明らかにパッチの品質ではなく、開発者が所属する組織を問題視していることがうかがえる。
なお、このLKML.
ロシアのウクライナ侵攻以来、国際的な競技大会や金融ネットワークにおけるロシアの締め出しは現在も続いているが、DE&Iを掲げるオープンソース開発の世界でも同じように開発者の”