イラストでわかる! Blenderの基礎知識 ~モデリング編~

Blenderの機能「押し出し」「面の差し込み」ついてみてみよう

本連載は、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。第8回目はモデリングの際に使う機能「押し出し」「面の差し込み」について説明します。

前回から動画の流れをもとに機能などを説明しています。今回も、その流れに沿って「押し出し」⁠面の差し込み」について説明します。これらは編集モード時の話になります。

押し出し

「押し出し」は名前から想像できるとおり、面や頂点を押し出す機能です。ペットボトルの飲み口を作るときに使っている機能になります。

図1

動画では「1:52~1:58」⁠2:10~2:13」あたりが該当箇所になります。

ショートカットキーはE⁠。押し出したい頂点なり、辺なり、面を選択して、Eキーを押すことで押し出すことができます。押し出す方向を固定したい場合は、Eキーを押した直後に固定したい軸のキーを押しましょう。操作の確定は、マウス右クリックです。

図2

「押し出し」を使用するときの注意点として、マウス左クリックを押しても動作のキャンセルができないことが挙げられます。オブジェクトの移動や、後ほど紹介する面の差し込みなどは、マウス左クリックを押すことで動作のキャンセルをできるのですが、押し出しはキャンセル扱いにしてくれないのです。

図3

実際の画面では一見キャンセルされたように見えるのですが、押し出された頂点などが、押し出す前に選択した頂点の位置へ移動しているだけなのです。そのため、頂点が同じ場所に2つ存在してしまうことになります。

図4

よって、気づかないうちに要らない頂点を量産してた!なんてことも少なくありません。

頂点を量産してしまった場合は、ウィンドウ上部にある「メッシュ」メニューから「クリーンアップ⁠⁠→⁠距離でマージ」を選択することで、不要な頂点を消すことができます。

図5

面の差し込み

「面の差し込み」も名前からも想像できるとおり、選択した面の内側に新しい面を差し込む機能です。この機能もペットボトルの飲み口を作るときに使っています。

図6

動画では「2:01~2:07」あたりが該当箇所になります。

ショートカットキーはI⁠。面を選択し、Iキーを押した後にマウスカーソルを動かすと、差し込まれた面をどの大きさを調整できます。理想の大きさになったら、マウス右クリックで確定させましょう。面の差し込みの操作自体をキャンセルしたい場合は、マウス左クリックでキャンセルできます。

図7

「面の差し込み」では、さまざまな設定をできるのですが数が多いので、その中から2つ紹介したいと思います。

なお設定は、面の差し込みを行ったあと、画面左下に小さく表示されるパネルからできます。ショートカットキーもあるのですが、複雑になってしまうため、パネルから設定する方法で説明していきます。

図8

均一オフセット

1つ目は「均一オフセット」です。これは、差し込まれる面の幅を一定にする設定です。この設定を有効にすることで、きれいな見た目の面を差し込むことができます。

図9

個別

2つ目は「個別」です。これは、複数の面を選択して「面の差し込み」を行った場合に違いがでる設定です。⁠個別」にチェックを入れていない場合だと、選択した面を1つの面として扱われます。しかしチェックを入れた場合、個別の面として扱われます。その結果、差し込まれる面の数が「個別」にチェックを入れていると多くなります。

図10

窓を作るときなどに使えそうですね。

今回紹介した「押し出し」「面の差し込み」は非常によく使う機能です。次回も、とてもよく使う機能である「ベベル」と、オブジェクトの見た目を変える「スムーズシェード」などについて説明したいと思います。

次回もよろしくお願いします!

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