イラストでわかる! Blenderの基礎知識 ~モデリング編~

Blenderの機能「ベベル」メッシュの外観の表示方法についてみてみよう

本連載は、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。第9回目はモデリングの際に使う機能「ベベル」とメッシュの外観の表示方法「フラットシェード」⁠スムーズシェード」⁠自動スムーズシェード」について説明します。

今回も動画の流れをもとに、⁠ベベル」「フラットシェード」⁠スムーズシェード」⁠自動スムーズシェード」について説明していきます。

なお、⁠ベベル」はモデリングの際に使う機能で、⁠フラットシェード」⁠スムーズシェード」⁠自動スムーズシェード」はメッシュの表示方法の話になります。

ベベル

ベベルとは、角を丸める機能のことです。ペットボトルのモデリングで一番最後に、形を整えるために使った機能です。

図1

動画では「2:23~2:31」⁠2:35~2:47」⁠2:50~2:54」⁠2:58~3:05」あたりが該当箇所になります。

ショートカットキーはCtrl+B⁠。角を丸めたい辺を選択して、Ctrl+Bを押すことでベベルをかけることができます。マウスカーソルの動きでベベルの幅が、マウスホイールをスクロールすることでベベルの幅を何分割するかが決まります。

分割数が多いほど丸みは滑らかになりますが、その分ポリゴン数が増えてしまうので、ついつい分割数の増やしすぎには注意が必要です。

図2

また、ベベルを使うときの注意点として、⁠スケールの値に1以外の数値が入っていると、均等にかからない」ということがあります。

第5回目の記事でも述べたように、⁠オブジェクトモード」でオブジェクトを変形させた場合、スケールの値が変わってしまいます。そしてその状態のまま、オブジェクトにベベルをかけても、各辺均一に角が丸まらなくなってしまうのです。

図3

そのため、ベベルをかける前にはスケールの値を「1」にする必要があります。

値を「1」にする方法は、まずオブジェクトモードで対象のオブジェクトを選択し、Ctrl+Aから適用メニューを表示させます。次に、そのメニューから「スケール」を選択しましょう。

すると、値が1にリセットされ、無事ベベルが均一にかけられる状態になります。

図4

この「ベベルが均等にかからない」という状態は、ほんとうによくあることなので、解決方法を知っておくと慌てずに対処できますね!

「フラットシェード」「スムーズシェード」「自動スムーズシェード」

「フラットシェード」⁠スムーズシェード」⁠自動スムーズシェード」の3つは、メッシュの表示方法に関する設定です。簡単にいうと、⁠オブジェクトの見た目をメッシュのまま表示するか、滑らかに見せるか」を切り替えられるのです。それぞれの大まかな見た目の違いは次の通りです。

図5

フラットシェードでは、メッシュの状態がそのまま表示されます。そのため、ちょっとカクカクした見た目。デフォルトの表示方法は、このフラットシェードとなっています。

「スムーズシェード」「自動スムーズシェード」は、どちらとも表面を滑らかに見せてくれますが、少々違いがあります。⁠スムーズシェード」の場合、オブジェクト全体にかけると、そのままオブジェクト全体が滑らかに表示されます。一方、⁠自動スムーズシェード」の場合だと、面の角度を指定してスムーズシェードを適用させない箇所を指定できます。

フラットシェードからスムーズシェードへ切り替えた際、直角の部分なども一緒に滑らかに表示しようとするので、綺麗に表示されない場合があります。そんなとき、自動スムーズシェードを使うと綺麗になることが多いです。

例えば、面の角度を「30°」とすると30°より大きい角度の面は自動スムーズシェードが適用されません。その結果、直角などを保ったまま全体的には滑らかに見せることができるわけです。

図6

また、表示方法の切り替えはオブジェクトモード、編集モードどちらでも設定が可能です。オブジェクトモードの場合はオブジェクト全体を、編集モードの場合は一部の面などを選択して、面の一部のみ表示方法を切り替えることができます。

図7

ここまで、動画の流れをもとにモデリングの機能などを見ていきました。そして、今回の記事で動画の中で使った機能はすべて説明したことになります。

次回からは、動画の中では使わなかったけど使用頻度の高い機能を紹介していこうと思います。次回もよろしくお願いします!

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