CIQ(Rocky Linuxの開発元)、Oracle、SUSEは8月10日、「Red Hat Enterprise Linux」と互換性のあるLinuxディストリビューションの開発を促進する団体「Open Enterprise Linux Association(OpenELA)」の設立を発表した。3社は今後、RHEL7/8/9と互換性のあるダウンストリームの開発にフォーカスし、コミュニティ参加者がOpenELAソースに継続的にアクセスできる環境を提供していくことを謳っている。
OpenELAは、2023年6月にRed Hatが発表したRHELソースコードの一般公開停止への3社合同の対抗措置として設立された団体で、現在は米デラウェア州501(c)6に属する非営利団体への移行を進めている。OpenELAのミッションには「ELの1:1ダウンストリーム派生プロダクトの作成/維持に必要なソース、ツール、アセットを確立し、すべてのメンバーやオープンソースのディストロ開発者がアクセスできるようにする」「オープンソースの精神に則ってコミュニティとダウンストリームの利益を最優先に行動する」などが掲げられており、オープンソースコミュニティの利益に貢献していく姿勢であるを強調している。「オープンソースとコミュニティはOpenELAのDNAであり、その美徳と原理は我々の組織のコアであえる理念、ポリシー、細則にハードコーディングされている。我々はより広範なコミュニティが参加することを強く奨励しており、すべてのコントリビューター(と"フリーローダー")を歓迎する」(OpenELA)
今後、OpenELAは成果物として以下を提供していく予定だ。
- ELの1:1互換(バグ修正含む)を実現するために必要なすべてのソースコードのGit経由での配布
- セキュリティエラッタのデータ
- 互換ディストロがビルド結果をテストするための互換性ガイドライン
- すべてのダウンストリームディストロおよびサポーターのためのブランディングキット
- ユーザ/管理者向けドキュメント(Oracle提供)
OpenELAのトップページには「The Community Repository for Enterprise Linux Sources(エンタープライズLinuxソースコードのコミュニティリポジトリ)」と書かれており、続けて「No subscriptions. No passwords. No barririers. Freeloaders welcome.(サブスクリプションもない。パスワードもない。なんの障壁もない。フリーローダー歓迎)」とあるが、RHELがサブスクリプション形式で提供されており、さらにフリーローダーを認めない方針を強化したRed Hatに対するアンチテーゼとも受け取れる。なお、現時点ではRed HatはOpenELAに対するアクションやアナウンスは行っていない。