Mastodon 4.2がリリース ~プライバシーに配慮した形で⁠他ユーザーの公開投稿の検索ができるように

9月21日、連合SNSを形成できるソフトウェアの一つMastodonは、様々な改善を行ったバージョン4.2をリリースした

現在の𝕏と基本的な機能を比べたときに、これまでのMastodonは「他ユーザーの投稿を自由に検索できないこと」が大きく異なっていた。そのようななか近年のMastodonユーザーの増加と要望を受けて、今回のバージョン4.2において、プライバシーに配慮する形で、他のユーザーの公開投稿の全文検索ができるように変更された。

自分の投稿が検索されるようにするためには、設定項目で「公開投稿を(他のユーザーが)検索できるようにする」オプションを有効にする必要がある[1]。つまり、自分の公開投稿を検索されたくないユーザーに配慮した形になっている。なおMastodonでは、それぞれの投稿の投稿範囲を「公開」だけでなく「未収載」「フォロワーのみ」にも変更できるため、公開投稿を検索できるように設定しても、投稿によって投稿範囲を変えることで各投稿の検索のされ方を調整できるようにもなった。

さらに検索フォームの動作も一新されている。文字列を入力するとその直下に、その文字列を含んだハッシュタグ/プロフィール(ユーザー⁠⁠/投稿を検索するポップダウンメニューが、検索オプションの入力補助とともに表示されるようになった。メニューから選択して検索すれば、直接その選択内容の検索結果が表示できるようになっている。

一新された検索フォーム
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プロフィールを検索した場合には、プロフィール文の単語も拾えるようにも変更された。またその検索結果では、ユーザーが所有者認証をかけている場合に、ユーザー名の横に認証元のドメインも表示されるようになった。

注意点として、投稿の検索を動作させるにはサーバー側でElasticsearchの導入が必要となっている。Elasticsearchのコストを考えてこれまで導入していなかったサーバーも多かったが、この機会にElasticsearchの導入を行うサーバーも増えるものと考えられる。

またWeb UIのデフォルトにおいて、⁠ローカルタイムライン」⁠連合タイムライン」の名称でそれぞれのタイムラインのフィードを表示することは廃止され、この2つのタイムラインは「ライブフィード」という名称のフィード内で統合された。ライブフィードでは「このサーバー」⁠ほかのサーバー」⁠すべて」というタブごとにタイムラインを見ることができるようになっている。

バージョン4.2では他にもたくさんの変更があるが、詳しいその内容については公式ブログGitHubのリリースページを参照のこと。

このバージョン4.2のMastodonはリリースされて間もないが、リード開発者のオイゲン氏らが運営してるmastodon.socialのほか、すでに一部のサーバーが4.2にバージョンを上げており、今回取り上げた全文検索機能を試せるサーバーも見かけるようになってきている(ログインが必要⁠⁠。

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