1993年にかのIan Murdockが最初の
Larsは全部で8個の項目に対してDebianがそのアプローチを取っている理由を簡潔に説明している。
- Debianがめざすもの
- ほとんどの種類のコンピュータ上で動作する、無料のオープンソースソフトウェアのみで構成された、高品質で安全な
“汎用” オペレーティングシステム - →汎用性をめざす=ソフトウェアの目的に基づいてパッケージを選択しない
- Debian憲章
- プロジェクト初期のリーダー
(おそらくIan Murdockのこと) が独裁的であったことなどから、民主主義を徹底するためプロジェクトのルールを定義した 「Debian憲章」 を獲得 - →プロジェクト初期はルールが少なかったが、それではうまく機能しなかったため
- Debian社会契約
(DFSG) - Free Software Foundation定義の
「フリーソフトウェアとは何か」 から発展し、Debianとは何か、何を行う組織なのかをあらわしたDebian自身と世界に対しての約束 - →Debianが受け入れるべきものが明確になったが、まだ議論の余地はある
- 自己完結型
- 将来的に依存関係が使用できなくなることはを回避するため、DebianによってDebianにパッケージ化されたものはすべてDebianの依存関係のみを使用してビルドする
- →Debianのパッケージ化は大変だが、それを選択している
- バンドル化されたライブラリはない
- セキュリティの対応や重大な修正を簡略化するため、バンドル化されたライブラリやライブラリのコピーは使用しない
- →必ずしもアップストリームの開発者に歓迎されないため、ときどきDebianとの間で摩擦が生じる
- メンバーシッププロセス
- 巨大で複雑なプロジェクトであるがゆえにメンバーを信頼できることが欠かせないため、新しいメンバーが入会する際にはさまざまな方法で精査する
- →Debianに参加したい人や小規模なオープンソースプロジェクトに慣れている人はイライラするかも
- リリースコード名
- Debianはメジャーリリースごとにコード名を割り当てる。理由はかつてDeiban 1.
0をリリースする際、作業が完全に終了する前の作業ディレクトリ 「1. 0」 の内容を使ってCD-ROM発行元がディスクを大量生産したため、再発を防ぎ、ミラーリングコストを削減するためにリリースコード名を選択したことによる - →現在はプール構造がDebianアーカイブに追加されたので、昔よりはミラーリングが容易になっているのでバージョンでも良いかも
- 変化はゆっくりと
- Debianはあまりに巨大
(huge, massive, enormous) なので、大型船がゆっくりと止まるようにゆっくりと変化する。変更には合意の形成と広範な議論と時間が必要 - →Debian開発者は技術的な決定において保守的な傾向があり、大規模な変更を必要としないソリューションを好む
30年も続くプロジェクトであれば、初期から関わっているメンバーばかりではなく、ローンチのころに生まれたような若い開発者もいる。若手や他のプロジェクトから来た人に