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OpenTofu 1.6.0が正式リリース ―Terraformフォークから4ヵ月で最初の安定版をローンチ

Linux Foundation傘下のOpenTofuコミュニティは1月10日(米国時間⁠⁠、事前に告知したスケジュールの通りに「OpenTofu 1.6.0」の一般提供開始を発表した。2023年9月にTerraformからフォークしてから約4ヵ月での安定版のローンチとなる。

OpenTofu 1.6に新しく含まれた機能のハイライトは以下の通り。

  • tofu testコマンドによるOpenTofu構成のテスト(テスト完了後はリソースを破棄)
  • Amazon S3バックエンドのアップデート …すでに作成済みのS3バケット内に指定したキーとしてstateを保存することが可能に
例:既存のmybucketという名前のS3バケットにOpenTofuの状態(state)がpath/to/my/keyとして書き込まれる
terraform {
  backend "s3" {
    bucket = "mybucket"
    key    = "path/to/my/key"
    region = "us-east-1"
  }
}

これ以外にもパフォーマンス改善や多くのバグ修正が行われている。


OpenTofuは、Terraformのライセンスがオープンソースライセンス(Mozilla Public License)からBUSLライセンスに変更されたことに強く反発して立ち上がったプロジェクトである。したがって今回のGAにおいてもOpenTofuがコミュニティ主導のアプローチとオープンソースの価値を体現していることを前面に出しており、OpenTofuのコアコントリビュータでScalrファウンダーのSebastian Stadlは「今回のOpenTofuのGAリリースは、五大陸に存在する数百名のコントリビュータと50名を超える開発者という世界的コミュニティによる4ヵ月の取り組みの集大成」とコメント、4ヵ月という短い期間で安定版のリリースにこぎつけられたのはオープンソースコミュニティによる開発の成果であることをあらためて強調している。

なお、今回のOpenTofu 1.6に関しては「できるだけ早く、安定したリリースを出す」ことがフォーカスされていたが、次期バージョンとなる「OpenTofu 1.7」では「Terraformでは利用できない、コミュニティからリクエストされた機能」を多く実装する予定だという。

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