Adobe⁠Acrobat/Acrobat Readerに「AI Assistant」搭載―対話型AIを使ってPDFの情報を活用可能に

Adobeは2024年2月20日、Acrobat ReaderとAcrobatに対話型エンジンとして新たに「AI Assistant」のベータ版(英語)の提供を開始した。

AI AssistantはPDFドキュメントから要約やインサイトを生成し、ドキュメントに関する質問に回答したり、電子メール、プレゼンテーション、レポートなど応じた文章での共有を可能にする。AI Assistantは、モバイル向けAcrobat Readerに搭載され閲覧や表示を最適化させる「Liquid Mode」と同じAIと機械学習モデルを活用したもの。以下のような特徴をもつ。

  • AI Assistantが直感的な会話型インターフェースを通じてPDFの内容に応じた質問の提案を行い、ユーザの質問に回答する
  • 読みやすい書式かつ簡潔な要約で、長文ドキュメントの内容のサマリを作成
  • AIで作成した引用で、ユーザはAI Assistantの回答の情報ソースを容易に確認可能
  • クリックできるリンクを埋め込むため、長文ドキュメントの中から必要なものを素早く見つけることができる
  • AI Assistantに指示することで要約、電子メール、プレゼンテーション、レポートなどの利用目的に合わせた文章を作成できる。⁠コピー」ボタンにより、カット、ペースト、受け渡しも容易
  • Acrobat ReaderおよびAcrobatのAI Assistant機能はデータセキュリティプロトコルによって管理されており、ユーザの同意なくドキュメントの内容が保存されたりAI Assistantのトレーニングのために使用されることはない
  • PDFだけでなくWord、PowerPoint、その他のドキュメント形式でAI Assistantを使用できる

AI Assistantの機能は、英語のAcrobatデスクトップ版、Web版のAcrobat StandardとAcrobat Pro、および法人向けのサブスクリプションプランでベータ版として利用可能で、数週間の間にAcrobat Readerデスクトップ英語版にも提供される予定。エンタープライズ企業向けにはプライベートベータが用意される。日本語など他の言語も順次追加される予定とのこと(日本語版の提供時期は未定⁠⁠。

AI Assistantのベータ版提供が終了した時点で、Acrobat Reader、Acrobatのユーザ向けに新しいアドオンサブスクリプションプランが提供され、これを利用してAI Assistantの全ての機能にアクセスできるようになる。

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