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SUSE/openSUSE⁠Webベースインストーラ「Agama」ロードマップを公開 ―Cockpit依存から脱却へ

SUSE/openSUSEが開発中の次世代プラットフォーム「SUSE Adaptable Linux Platform(ALP⁠⁠」は、コンテナフォーカスのイミュータブル(immutable)なOSをさまざま環境で提供することを目的としており、3ヵ月ごとに新しいプロトタイプを公開している。ALP開発を担当するYaSTチームはALPのWeb UIインストーラである「Agama」⁠旧D-Installer)も開発しており、洗練されたインタフェースに加え、マルチプロセスアーキテクチャによる複数プロダクトのサポートやワークフローの簡素化を可能としている。

Agamaの最新バージョンは2023年12月にリリースされた「Agama 7」だが、YaSTチームは2月8日にAgamaの新たなロードマップを発表、アーキテクチャの刷新を伴った2回のマイルストーン(4月と7月)を予定していることを明らかにしている。

この中でもとくに注目されるアーキテクチャの変更がCockpit依存からの脱却だ。CockpitはRed Hatが開発するWebベースのサーバ管理ツールで、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)ではRHEL 7から同梱されているが、ALPにおいてもCockpitが提供するインフラ上でAgamaを構築してきた。すでに実績のあるCockpitを利用することで、Agamaはプロジェクトとして順調なスタートを切ったが、1年以上の開発を経たチームからは「Agamaのビジョンを実現するにはCockpitが制限要因となっている」という声が聞かれるようになり、チーム内での議論を重ねてきた。結果、⁠CockpitのラインタイムにPythonが採用されていることで、Cockpitから得られる機能が少なくなっている」ことから、Cockpitに依存しないアーキテクチャへの変更を決定、4月のマイルストーンではこれを反映したバージョンが提供される予定だ。

YaSTチームは「アーキテクチャの変更とともに、ユーザエクスペリエンスの向上も重要」として、4月のマイルストーンでは初心者にも使いやすいストレージ設定インタフェースも提供するとしている。プロダクトのビジョンを実現するために、ローンチの土台となったアーキテクチャからの変更にチャレンジしながらも、ユーザエクスペリエンスは損なわない ―ここ最近のオープンソースプロダクト開発の流れのひとつとして注目しておきたい。

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