Redisがライセンスを変更⁠BSDライセンスからRSAL/SSPLデュアルライセンスに

Redisは2024年3月20日、次のバージョン(Redis v7.4)以降、これまで採用してきたBSD 3条項ライセンスから、RSALv2(Redis Source Available License)もしくはSSPLv1(Server Side Public License)のいずれかを選択するデュアルライセンスに移行することを発表した。

RSALv2はRedisの機能拡張であるRedis Stackなどで採用されているライセンスで、ソフトウェアを商品化したり、マネージドサービスとして他者に提供することができない。ライセンス、著作権、その他の通知を削除したり隠すこともできない。

またSSPLv1はMongoDBなどが採用しているライセンスで、ソフトウェアを「サービス」の一部としてサードパーティが利用できるようにする場合、修正されたかどうかにかかわらず、そのソースコードをすべて公開する必要がある。公開範囲はユーザーがサービスのインスタンスを実行できるようにするすべての管理ソフトウェア、ユーザーインターフェイス、API、自動化ソフトウェア、監視ソフトウェア、バックアップソフトウェア、ストレージソフトウェア、ホスティングソフトウェアなどが含まれる。

このため、組織内でのRedisの利用についてはこれまでと同様だが、Redisをクラウドサービスなどで提供する場合は制限が適用されるケースが出てくることになる。

またこれにともない、製品名として「Redis」または「for Redis」という記述を使用することもできなくなる。製品の説明で「Redis」という名前を使用したり、Redisと互換性がある、または以前のバージョンのRedisに基づいていると記述することはできる。

なお、ライセンスの変更はバージョンを遡って適用はされない。ライセンス変更前のすべてのソースコードとリリースは3条項 BSDライセンスのまま使用できる。

今回のライセンス変更により、RedisはOSIの定義する「オープンソースソフトウェア(OSS⁠⁠」ではなくなるため、Redis v7.4以降、それまでオープンソース版と呼ばれていたものを「Redis Community Edition」と呼ぶとのこと。

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