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健康管理にもAIの力! FitbitアプリにGeminiベースのAIを搭載

少し古い話題になりますが、3月19日、FitbitやPixelデバイスで収集したデータを分析して、健康管理に関するアドバイスや提案する機能をFitbitアプリに組み込むことをGoogleが発表しました。AIが生活に浸透していく速度には目を見張るものがあります。

3 ways AI is connecting people to helpful health information

これは、GoogleのAI「Gemini」がベースで「Personal Health Large Language Model(Personal Health LLM⁠⁠」と呼ぶモデルの開発を行っており、FitbitアプリのFitbit Premiumを利用するAndroidユーザに、Fitbit Labs機能として早期提供が行われています。正式版は今年後半の提供予定です。

この機能は、FitbitデバイスやPixel Watchを使って収集した健康データに基づいて、睡眠改善などのアドバイスが提供されます。これまでもアドバイス機能はありましたが、平均的な結果と比較を示したもので、ユーザにパーソナライズされたものではありません。AIを活用した新機能は、ユーザの好みやニーズがアドバイスや提案にも反映されるものとなっています。Personal Health LLMは、健康とウェルネスの専門家、医師、認定されたコーチと協力して構築されているので、仕上がり次第では、これまでの健康管理アプリと比較して、一段、高い精度のアドバイスが得られる可能があります。

新機能の例として、ユーザが「自身の活動と睡眠の相関関係の分析」をプロンプトとして入力すると、AIが「アクティブゾーンが58を上回った日は、睡眠スコアが平均すると9ポイント向上して、運動量が増えると睡眠の質が向上する」と分析結果を返しています。これまでも個々の分析結果は確認できましたが、それぞれの相関関係はユーザが分析する必要がありました。これを専門の知見を元に構築されたAIが行なってくれるというものです。素人の分析よりも有益なのは間違いなく、信頼性の高い内容を示してくれるので有効なツールとなりそうです。

もう1つ、イベント中のデモでは、今日のランニングは、普段よりもなぜ疲れたのか?のプロンプトに対して、AIが最近のランニングデータを分析して、結果を提示するデモが行われたようです。

健康管理は日々の積み重ねが重要になるので、たとえば、ユーザが都度プロンプトを入力するのでなく、分析に使う健康データを複数指定して、相関関係と改善アプローチを求めるプロンプトを事前に入力する。これを定期的に実行して、分析レポートを通知する機能があれば便利に使えそうです。

Personal Health LLMは専門家の知見に基づいて構築されていますが、これによって得られる結果は、医学的な診断や治療を目的としていないので承知して使う必要があります。

生活のさまざまなシーンでAIの活用が急速に進んでいます。

たとえば、同じように収集した健康データに基づいて、食事のアバイスをしてくれるサービスなどは将来的に登場しそうです。他、健康分野とは異なりますが、自動車の運転で燃費重視のアドバイスを行う運転支援機能が考えられそうです。いまでも近いものはありますが、人が機械の都合に合わせる必要があります。こうでなく、機械が人の都合に合わせるために運転制御として積極的に介入はするが、使うたびに違和感がなくなる仕組みは構築できそうです。

Fitbitに変化の動き

Fitbitの話題はもう1つあります。

Googleに買収された後のブランド名は「Fitbit by Google」でしたが、これは廃止されて「Google Fitbit」に変更されたと9To5Googleが報じています。

⁠Fitbit by Google⁠⁠ is dead, long live ⁠Google Fitbit⁠

Fitbit公式サイトも「Google Fitbit」に変更されており、新たなブランド名での運用がはじまっています。

Fibitのブランドが消滅したわけではないので悲しむことはありませんが、2024年1月には、Fitbitの共同創業者、ジェームズ・パーク氏とエリック・フリードマン氏が退社したほか、ハードウェア部門で大幅な人員整理が行われているので、Googleの中で新たな動きが始まっていることは間違いなさそうです。

今週は、このあたりで、また来週。

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