この連載はOSSコンソーシアム データベース部会のメンバーがオープンソースデータベースの毎月の出来事をお伝えしています。
[MySQL]2024年5月の主な出来事
2024年4月30日にMySQL 8.
MySQL 8.
なおNode.
MySQL 8.4 LTS
MySQL 8.
MySQL 8.
MySQL 8.
- MySQL 8.
4.0 リリースノート - MySQL 8.
4 LTSで追加、削除、非推奨となったシステム変数およびステータス変数 - MySQL 8.
4 LTSと8. 0での機能差 - バージョン間でサポートされるアップグレード手法
- バージョン間でサポートされるダウングレード手法
なおバージョン間でのパラメタ、SQL関数、構文、インフォメーション・
MySQL and HeatWave Summit 2024とMySQL Customer Advisory Board
5月1日には、シリコンバレーにあるオラクルの旧本社
- 次のイノベーション・
リリースがMySQL 9. 0.0として7月にリリース予定 - 次のLTSとしてMySQL 9.
7.0が2年後の2026年にリリース予定
であることも、初めて正式に発表されました。
またこのイベントではMySQLやHeatWaveの最新情報だけではなく、MySQLを利用中のお客様の講演がありました。その中には、パナソニックのグループ企業で航空機向け電子機器を開発するパナソニック アビオニクスでの機内エンターテインメントシステムのデータの集計システムをはじめ、CERN
翌日の5月2日には招待制のイベントMySQL Customer Advisory Boardが開催され、MySQLの開発チームから今後のロードマップの全体感や注力領域を解説するとともに、MySQLのユーザーからのフィードバックをいただいてロードマップの改善につなげる議論の場となっていました。
[PostgreSQL]2024年5月の主な出来事
5月は新しいバージョンや製品のリリースが目白押しでした。次期メジャーバージョンのベータ版がついにお目見えしました。その他、既存バージョンのマイナーバージョンアップと、エンタープライズDBによるLLMにも対応する新たな製品の発表を取り上げます。
次期メジャーバージョン17のベータ版が登場
5月23日、PostgreSQL 17の最初のベータ版がダウンロード可能になりました。このリリースには、一般公開されたときに利用できる予定のすべての機能のプレビューが含まれていますが、一部はベータ期間中に変更される可能性があります。PostgreSQL 17のすべての機能と変更点の情報はリリースノートに記載されています。今後はベータ版とリリース候補版の後、2024年9月~10月ごろに正式版がリリースされる予定です。
以下に、今回のベータ1での機能ハイライトの中からパフォーマンス改善関連を中心にいくつか紹介します。
- パフォーマンスの改善
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- ストレージの再利用を行うVacuumで新しい内部データ構造が採用され、最大20倍のメモリ削減や、作業完了までの時間短縮が期待できます。さらに、使用できるメモリに制限がなくなり、Vacuum処理に多くのリソースを適用できるようになりました。
- ストリームI/
Oへのインターフェースが導入され、シーケンシャルスキャンやANALYSE実行時にパフォーマンスが向上します。 - トランザクション、サブトランザクション、マルチトランザクションバッファのスケーラビリティを制御できる構成パラメータも含まれています。
- プランナ統計と共通テーブル式
(WITHクエリ) のソート順の両方を使用して、これらのクエリを最適化し、迅速に実行できるようになりました。 - BツリーインデックスでIN句を使用するクエリの実行時間が大幅に改善されました。
- NOT NULL制約のある列での実行から冗長なIS NOT NULLステートメントを削除できるようになり、IS NOT NULL列でIS NULL句を含むクエリを処理する必要がなくなりました。
- BRINインデックスに並列インデックス構築が使用できるようになりました。
- ログ先行書き込み
(WAL) ロックの管理方法が改善され、同時変更の頻度が高いワークロードの一部テストではパフォーマンスが最大2倍向上しています。 - bit_
count関数のAVX-512サポートなど、より明示的なSIMD命令が追加されました。
- パーティション分割および分散ワークロードの強化
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- パーティション管理の柔軟性が向上し、パーティションの分割とマージの両方の機能が追加され、パーティションテーブルにID列と排他制約のサポートが追加されました。
- 外部データラッパー
(postgres_ fdw) はEXISTSおよびINサブクエリをリモートサーバにプッシュダウンでき、クエリによるパフォーマンスの向上を実現できます。
- 開発者エクスペリエンス
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- 引き続き SQL/
JSON 標準に基づいて構築されており、JSON を標準 PostgreSQL テーブルに変換できる JSON_ TABLE 機能、SQL/ JSON コンストラクタ (JSON、JSON_ SCALAR、JSON_ SERIALIZE) およびクエリ関数 (JSON_ EXISTS、JSON_ QUERY、JSON_ VALUE) のサポートが追加されています。これらの機能は当初PostgreSQL 15リリース用に計画されていましたが、設計上の考慮事項によりベータ期間中に取り消されていました。 - MERGEコマンドはRETURNING句をサポートするようになり、変更された行をさらに操作できるようになりました。
- COPYは、大きな行をエクスポートする際のパフォーマンスが最大2倍向上する可能性があります。
- 引き続き SQL/
上記以外にも、多数の機能改善がなされており、セキュリティ機能、バックアップとエクスポートの管理、監視、などの項目も含まれています。
PostgreSQL 16.3、15.7、14.12、13.15、12.19がリリース
次期バージョン17のベータ版リリースに先立つ5月9日には、現在サポート中のバージョンに対するマイナーバージョンアップがリリースされています。
このリリースではセキュリティ上の問題についての修正が含まれています。日本PostgreSQLユーザ会
また、SRA OSS Tech Blogにて、これらのリリースについての詳細な解説が公開されています。バージョン16.
EDB PostgresAIがエンタープライズDBから発表
5月23日、エンタープライズDB
- データソースに直接アクセスしてクラスター分析が可能に。また、EDB Postgres Lakehouse機能を使用することで、カラムフォーマットで保存して超高速分析用に最適化。
- オンプレミスデータベースとクラウドデータベースの両方を管理可能に。
- pgvectorをサポートし、データをベクトル化して生成AIアプリケーションとLLMをサポート。
- さらに、高可用性やレガシーシステムの最新化の点でもメリットが見込めそうです。
このEDB PostgresAIの機能ハイライトはThe Postgres Builders Blogで詳しく解説されています。
2024年6月以降開催予定のセミナーやイベント、ユーザ会の活動
イベントごとに利便性のあるオンライン開催や、従来通りのオンサイト
MySQL & HeatWaveツアー東京
日程 | 2024年6月18日 |
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場所 | 日本オラクル株式会社 本社 セミナールーム |
内容 | データベースの最新のイノベーションを知る特別なイベントへご招待! 5月に開催されたMySQL and HeatWave SummitでのMySQLチームの講演をベースにMySQL及びMySQL HeatWaveの最新イノベーションである生成AIやベクトル・ 現在データベースをご利用の方はもちろん、これから利用される方にも参考になる情報を提供しますので、皆様是非ご参加ください。ぜこの機会に、MySQL & HeatWaveの最新情報をご確認いただき、データ基盤の未来について一緒に考えてみませんか? |
主催 | 日本オラクル株式会社 MySQL Global Business Unit |
オープンソースカンファレンス2024 Hokkaido/Kyoto
日程 | 〔Hokkaido〕2024年6月29日 〔Kyoto〕2024年7月27日 |
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場所 | 〔Hokkaido〕札幌市産業振興センター 〔Kyoto〕京都リサーチパーク |
内容 | 今回お知らせするHokkaido、Kyotoはいずれも展示とセミナーの両方を会場にて開催します。セミナーのオンライン配信は予定されていません。ただし、出展者が独自に配信を行うセミナー枠はあるかもしれません。OSSデータベース関連の展示やセミナーは、出展者の決定後に各開催回のWebページをご参照ください。 |
主催 | オープンソースカンファレンス実行委員会 |
光電融合で実現するリアルタイム分散データベースⅡ~分散データベース技術(次世代OSS-RDB Tsurugi)とエラステックネットワークアーキテクチャ~(Interop Tokyo 2024にて)
日程 | 2024年6月12日 |
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場所 | 幕張メッセ |
内容 | Interop Tokyo 2024で劔 また、そのリアルタイム分散データベースを実現するために必須となるネットワークインフラ技術として、コンピュータリソース間に需要に応じた光の直結パスを提供可能とする多方路エラスティックネットワーク技術も紹介します。このセッションは技術研究組合光電子融合基盤技術研究所 |
主催 | Interop Tokyo 実行委員会 |
アシストフォーラム2024(PostgreSQLセッション有り)
日程 | 2024年7月8日 |
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場所 | ウェビナー |
内容 | 株式会社アシストによるさまざまな分野にまたがる総合的なイベントですが、ユーザ企業によるPostgreSQLの事例発表が含まれています。
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主催 | 株式会社アシスト |