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Androidの「デバイス探す」再設計されています

Appleの「探す」エコシステムは「みんな!オラに元気を分けてくれ!」と言わんばかりで、Appleデバイスを使うユーザーが協力し合うことを前提にして、AppleデバイスやAirTagを追跡できるネットワークが構築されます。

使うと結構便利なもので、たとえば、いつも持ち歩いている小銭入れが手元にないとき、⁠どこかに置き忘れてきたのか?」それとも「家に忘れてきたのか?」をアプリで確認できます。どこかに忘れてきたならば、すぐさま行動を起こすこともできますし、家に忘れたのであれば、そのままにしても良いので、心の平穏が得られます。

Googleでも同じことができればと考えるのはあたりまえで、4月の段階で「デバイスを探す」がリニューアルされており、5月以降はアプリがバージョンアップされて、Bluetoohタグを追跡できる機能が追加されています。

5 ways to use Android's new Find My Device

4月のリニューアル発表時点では、対応Bluetoothタグとして「Chipolo」「Pebblebee」が挙げられていました。

ChipoloとPebblebeeは、AndroidだけでなくiOSに対応したタグも発売しています。ともにAndroidとiOSで共用かと思えば、それぞれの対応タグが用意されているので共用ではないようです。なんだか面倒な話なので、今後は両対応のタグが登場しそうです。

今年後半には、eufy、Jio、Motorolaが対応Bluetoothタグを発売すると発表されていました。そのMotorolaは、6月25日に「moto tag」を発表しており価格は30USドルです。今のところは海外の発表のみで、国内販売の案内はありません。

このタグは、防塵・防水設計で、CR2032で1年間動作します。

また、UWB対応端末とペアリングすることで高精度な追跡が可能です。余談ですが、タグ表面のMotorolaロゴは他にはない魅力があるので、目につく場所に付けても様にはなりそうです。

市場には独自実装のBluetoothタグも存在しているので、Googleの「デバイスを探す」ネットワークに対応した、Bluetoothタグを見分ける方法として「Works with Android」のロゴがあります。対応タグが今後増えていくと考えられるので、これを頼りに選べば間違いはなさそうです。

デバイス探すアプリの設定変更が必要

これで、AndroidユーザもAirTagと似た運用ができるようになりますが、あと少しの追加設定が必要になります。

デバイスを探すアプリの初期設定が、すべてのエリアを対象にデバイスを探すようになっておらず、空港や人通りの多いエリアでのみ探すネットワークを使用するようになっており、限定的にしか機能しません。

すべてのエリアで、探すネットワークを使用する設定にできで、設定変更の手順は以下になります。

  1. デバイスを探すアプリを起動する
  2. 画面右上にある自分のアイコンをタップして、メニューから「デバイスを探すの設定」をタップする
  3. 「オフラインのデバイスを探す」をタップする
  4. 「すべてのエリアでネットワークを使用する」をタップする

まだ対応タグが出揃っていないので、こうした措置が取られているのかもしれませんが、いつものGoogleなのは間違いありません。いくつかのメニューを辿って設定を変更する必要があり、ユーザが設定を変更することは期待できません。たとえば、対応タグが出揃ったタイミングでアプリのデフォルト値が変更されるのかもしれません。

Bluetoothタグを購入するユーザは、忘れ物をなくしたい、なくしたときに追跡したくて導入するので、先のような限定的にしか機能しない設定は必要なく、設定を設けるとすれば使う・使わないで十分なはずです。

ユーザに委ねることが良いわけではない

Androidでは選択肢をユーザに与えて、判断をユーザに委ねることを良しとする風潮があります。これはときと場合によりけりで、やりたいことに対する直接的な選択肢であればメリットにはなります。しかし、間接的であれば選択肢を与える必要はなく、最適と考えるものが1つだけで十分なはずです。

こうしたことは、Googleもあたりまえのように行うことがあるので、他も右え習えで同じようなことをしているのを見ます。しかし、これがユーザの利益にはなっておらず、自ら複雑性を増す要素を提示して理解しづらくしていることを知っておく必要があります。

今週は、このあたりで、また来週。

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