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NVIDIAエンジニア⁠NVIDIA vGPUのLinux用ドライバコードを公開

かつてあまりにもLinux/オープンソースに非協力的だったことから、Linus Torvaldsに公の場で罵られたこともあるNVIDIAだが、ここ数年はLinux用ドライバのコードを積極的に公開する方針を採っている。2024年4月にはNVIDIA GPUドライバをリバースエンジニアリングしたオープンソースプロジェクト「Nouveau」の開発者であるBen Skeggsを採用するなど、オープンソースコミュニティとの関係改善にも力を入れているようだ。

そうした良い関係性をさらに拡大するかのように、新たなNVIDIAドライバがNVIDIAエンジニアの手によってリリースされている。NVIDIA シニアソフトウェアエンジニアのZhi Wangは9月22日、NVIDIAの仮想GPU製品「NVIDIA vGPU」をサポートするドライバとして29個のパッチセットを公開した。

コードの動作を示すデモ動画

NVIDIA vGPUはホストサーバ上の物理GPUのメモリを仮想的に分割し、複数の仮想マシン(VM)に割り当てることで、各VM上で動作するさまざまなワークロード(グラフィクスを多用する仮想ワークステーション、データサイエンス、AIなど)に強力なGPUパフォーマンスを提供するソリューション。Wangは「NVIDIA Ada」世代をサポート対象に、Skeggsらが以前に構築したNouveau(DRMドライバ)/NVKM(NVIDIA Kernel Module:コアドライバ)コードにvGPUサポート(Virtual Function I/Oモジュールの実装など)をフックする形でこのパッチを作成している。

ただしNVIDIA側は「vGPUは商用プロダクトとして、Cで書かれた古いカーネルへのバックポートすることを前提にしているが、C以外では困難/不可能」としており、Rustコードを対象としてないことから、Rustで書かれたオープンソースのGSP(GPU System Processor)サポートドライバ「Nova」とは「何らかのかたちで共存していくことが必要」⁠NVIDIA)としている。

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