新年度となり、多かれ少なかれ環境が変わって1ヶ月。そろそろ落ち着いてきて、新しいジャンルを勉強したいなら、AWSはいかがでしょうか。
AWSのことを人に尋ねると、
どちらにせよ、今始めて困ることなどないのですから、この機会に一緒にスタートしましょう!

この連載では、それぞれのレベル別にAWSの学び方を紹介します。第1回は若手エンジニア向けです。オンプレ構築経験のある人向けや、AWSを既に触ったことのある人向けは次回以降に取り上げます。
AWSとはどんなもの?
まずは、軽くAWSの紹介から入りましょう。
AWS
クラウドコンピューティングサービスとは、かんたんにいえば、サーバー機能やネットワークといった、システム構築にかかわるいろいろなものをインターネット経由で貸してくれるサービスです。いつでもどこでも始められます。

AWSが貸してくれるものは、Webサイトや業務システムを構築・
AWSでは、コンピューティング、ストレージ、データベース、分析、ネットワーキング、モバイル、開発者用ツール、管理ツール、IoT、セキュリティ、機械学習、エンタープライズアプリケーションなど、多岐にわたるサービスが用意されています。AWSのさまざまなサービスを組み合わせれば、あらゆるアプリケーションのためのインフラ
AWSで何ができるの?
このような通り一遍の説明では、ピンと来ない人もいるでしょう。もう少し丁寧に説明すると、現在のシステム構築では、サーバーやネットワークが欠かせません。
サーバーとは、プログラムや、データベースを入れて、アクセスしてきた人にサービスを提供する役割のパソコンのことです。皆さんが普段見ているウェブサイトや、業務で使っているシステムなど、多くのサービスがサーバーの形で提供されています。

そして、サーバーがあるだけでネットワークにつながっていないと、そのサーバーにアクセスするのは難しいです。接続する方法がないからです。サーバーを家とするなら、山奥の一軒家になってしまいます。そこで、辿り着くまでの道が必要なのですが、サーバーにおける道の役割がネットワークです。

こうしたサーバーやネットワークは本来、構築するのに時間のかかるものなのですが、AWSでは、インターネット越しにいくつか操作をするだけで簡単に借りられます。それだけでなく、生成AIを手軽に使えたり、データ分析やIoT
どうやって学べばいいの?
AWSは、
ですから、
① AWSとは何者なのか概要を知る
AWSとは何者なのか、そして、一体何ができるのかを知りましょう。
時折、最初からハンズオンに挑戦する人がいますが、AWSの場合、僕はハンズオンからのスタートを勧めません。初心者が体験するであろうAWSの操作は、いくつかクリックするだけで、難しいコマンドなどはないからです。それよりも
ですから、
② AWSの操作方法を知る
AWSの概要がわかったところで、ハンズオンです。AWSには無料で試せるものがあるので、確認してみましょう。
多くの初心者は、Amazon EC2で、インスタンスというものを立てるところからはじめると思います。AWSでは、最近、コンテナ技術
一方、親切な先輩や上司、できる友人など、頼れる人がいるのであれば、彼らのオススメするハンズオンを試してみましょう。良いショートカットになる方法を教えてくれるかもしれません。
また、オンプレなどでサーバー構築のノウハウがあるのであれば、好きなサービスから始めて構いません。
ハンズオンで大事なのは、感覚を掴むことと、そのサービスについて深く知ることです。机上の学習では、素通りしてしまうような項目も、実際に操作するとなれば
③ AWSを自分のプロジェクトにどう活かせるのか考える
AWSは、業務システムなどを載せるためのインフラ
つまり、
そして、ソフトクリームを載せるコーンには、いくつか種類がありますね。お店によってはコーンではなく、紙カップであることもあります。コメダ珈琲店の
あなたは、
そのためには、プロジェクトについて良く知ることはもちろんのこと、どんな選択があるのか、考えてみましょう。

④ AWSのサービスを使うための「前提知識」を知る
AWSのことや、自分のプロジェクトのことがわかってきたら、さらに知識を深めましょう。知識は
「自分の足元」
そうではなく、AWSでの設計などを担当しそうであれば、インフラ設計と運用方法
営業や企画、マネジメントなどを担当するのであれば、操作方法や構築方法よりも、AWSサービスやドメイン知識について顧客に説明できるほどの深い理解が必要です。
つまり、むやみやたらに全部を学ぶだけの時間は取りづらいので、自分の業務を行うのに何が必要か考えて学ぶということです。声の大きい人が
「AWSは難しい」
AWS1年生がバリバリのAWSスペシャリストになるには
いろいろと述べましたが、AWSは幅広く、深さもあるサービスです。一朝一夕には難しいでしょう。皆さんは、AWS1年生です。バリバリのAWSスペシャリストになるためには、いくつか積み重ねなければならない勉強や経験があります。1冊の本や、1年程度でどうにかなるものではないので、焦らず、着実に理解していきましょう。まずは
次回は、オンプレとクラウドの違いや、オンプレミス経験者が何を学ぶべきか?