openSUSE開発チームは4月30日、開発中の「openSUSE Leap 16.0」がベータサイクルに入ったことを明らかにした。
openSUSE Leap 16はこちらも開発中の「SUSE Linux Enterprise 16」をベースにしており、古いハードウェア/ソフトウェアのサポートを終了する方向で開発が進んでいる。たとえば、現時点ではX.orgの一部が残っているものの、正式リリース時にはWaylandのみとなり、ハードウェアに関してはx86_64-v2より古いマイクロアーキテクチャレベルのマシンでは実行できなくなる。また、SysV initのサポート終了や従来のYaSTスタックに代わるCockpitやMyrlynの導入、新しいAgamaインストーラの導入なども行われている。
なお、ベータ版ではLinuxカーネルにLinux 6.12 LTS、デスクトップ環境にGNOME 48およびKDE Plasma 6.3.4が採用されているが、正式リリースではGNOME/KDEともにアップデートが見込まれている。
また、openSUSE Leap 16.0 Betaではリポジトリがアーキテクチャごとに分割されており、メタデータサイズが縮小したことで更新速度が向上しているほか、Zypperによるパッケージの並列ダウンロードを試験的にサポートしており、インストールとアップデートの高速化が図られている。この機能に関しては正式リリース前にデフォルトで有効化される予定だ。
openSUSE Leap 16は今後、ベータ版のフィードバックを受けたのちに7月から8月にかけてリリース候補版(RC)を提供し、10月中旬ごろの正式リリースを予定している。