Microsoft⁠Windows Subsystem for Linuxをオープンソースに

Microsoftは2025年5月19日、開発者向け年次イベント「Microsoft Build 2025」にて、同社が提供しているWindows上で動作するLinux環境Windows Subsystem for Linux(WSL)を、MITライセンスのもとオープンソースとして公開することを発表した。

今回の発表により公開されているコードは以下のように分類されている。

  • WSLを操作するためのエントリポイントとなるコマンドライン実行ファイル
  • wsl.exe、wslconfig.exe、wslg.exe
  • WSL VMの起動、ディストリビューションの起動、ファイルアクセス共有のマウントなどを行うWSLサービス
  • wslservice.exe
  • Linuxのinitプロセスとデーモンプロセス、Linux上で動くWSL機能を提供するバイナリ
  • 起動用のinit、ネットワーク用のgns、ポート転送用のlocalhostなど
  • WSLのplan9 サーバー実装を使用したLinuxファイルのWindowsへのファイル共有
  • plan9

また、WSLはこれまで一部のコンポーネントがオープンソースとして公開されていた。それらに以下の部分が追加される。

  • microsoft/wslg:WSLでWaylandおよびXサーバに関係するシステムをサポートできるようにする機能
  • microsoft/WSL2-Linux-Kernel:Windows Subsystem for Linux 2(WSL2)で使用されるLinuxカーネルのソース

なお、Windowsイメージの一部に含まれるため、以下の機能は現時点ではオープンソース化されない。

  • Lxcore.sys:WSL 1を動かすカーネル側ドライバ
  • P9rdr.sysとp9np.dll:Windows側からLinux側へ\wsl.localhostファイルシステムリダイレクトを実行するコンポーネント

WSLのソースコードはGitHubから入手することができる。

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