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Wear OS 6では⁠より時計らしく使えるかもしれません

5月30日、Android Authorityが「Google will put the always-on display to good use in Wear OS 6」のタイトルで、Wear OS 6に関する興味深い記事を公開しています。

Google will put the always-on display to good use in Wear OS 6 - Android Authority

記事をざっくりまとめると以下の内容になります。

  • Wear OS 6では、Always-on Displayでメディアコントロール機能を提供する
  • この機能が提供されることで、画面オンの操作をしなくてもメディアコントロールが可能になる
  • メディアコントロール以外もサポートされる

記事を読んで「Googleはおもしろいところに、目をつけたな」が最初の感想でした。Googleはユーザをデータ越しにしか捉えず、製品に人間味を感じないことがあります。

しかし、今回のように思いもよらない視点も持って物作りを進めることがあります。Googleに優秀な人材が集まっているのは皆が知ることですが、そんな中、ユニークな視点を持つ人も居あわせているのが凄いところなのかもしれません。

オン⁠オフの概念がなくなるかもしれません

世にあるスマートウッチは、バッテリ消費を抑えるために、指定時間でディスプレイがオフになります。これだと時間がわからないので、バッテリの消費を抑えて時間表示ができる「Always-on Display」が開発されました。

Always-on Displayで、表示される時計の多くはデジタルの白黒表示です。アナログ時計でも、秒針が動いて描画が頻繁に発生するデザインや複雑で色数の多いデザインは、バッテリー消費が増えるためか採用されていません。

筆者は、この味気のなさが嫌で、Always-on Displayは使う機会は少なかったです。Always-on Displayを使わなければ、真っ黒な物を腕に着けることになり、これも嫌でスマートウォッチを使う機会徐々に減っていきました。

さて、腕時計にはオン・オフの概念はなく、機械式の腕時計であればゼンマイが巻かれている間は常に動いています。Googleのエンジニアは、ここに目を付けたのかはわかりませんが、デジタルデバイスならではの解釈はあるものの、オン・オフの概念が取り払われるキッカケになるかもしれません。もしかすると、数年後のスマートウォッチは、先のような概念は過去のものになっている可能性もあります。

使っていたアプリの状態が常時表示されます

Wear OS 6で、どのように動作するかと言えば、一般的な動きとして、デバイスがスリープモードに入るとディスプレイがオフになります。このとき、Always-on Displayの設定が有効であれば、ディスプレイに時間が表示されます。これが時間ではなくなり、ディスプレイがオフになる前までに使っていた、アプリを操作するコントロールが表示されます。

とは言え、現実はバッテリ消費に配慮が必要なようです。

Android Authorityの記事中に引用された画像を見ると、Always-on Display時のコントロールはバッテリ消費を考慮しているのか、背景の表示はオフでコントロール群は白黒の表示です。

記事中では、Wear OS 6のAlways-on Display機能は、取り上げたメディアコントロールだけではなく、ワークアウトやタイマー、ナビゲーションにも対応することを期待すると書かれています。

確かにナビゲーションは便利に使えそうです。

iOSのアップルマップは、ナビゲーションすると待ち受けが地図表示になり、簡単な操作で現時点の状況が確認できて便利です。これと同じではありませんが、すぐさま情報が確認できる体験が実現できそうです。表示条件に、時間帯や場所の条件も追加できれば使い方の幅は広がりそうです。

とは言え、こんなこざかしいことをして複雑化することなく、1日、オンの状態で使えれば、ユーザは状態把握をする必要もなく、シンプルに使えます。

Wear OSではありませんが、YANKO DESIGNで紹介されているハイブリッドスマートウオッチのコンセプトでは、腕時計の中心にE-INKの円形ディスプレイを搭載して、これに情報を表示するようなアイデアもあります。

Hybrid smartwatch concept puts a small E Ink display front and center - Yanko Design

近年のスマートウォッチは、やり尽くされた感はありましたが、まだまだ、やりようがありそうです。

今週は、このあたりで、また来週。

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