Linux Daily Topics

Linux 6.16‐rc1が公開⁠NVIDIA Hopper/Blackwellに対応⁠正式リリースは2025年7月末の予定

Linus Torvaldsは6月8日(米国時間⁠⁠、次期Linuxカーネル「Linux 6.16」の最初のリリース候補版となる「Linux 6.16-rc1」を公開した。Linusによれば「ごくノーマルなマージウィンドウ期間だったと思うけど、⁠マージ期間の)終了間際の駆け込み的なプルリクエストが若干多かった気もする」ものの、全体的には大きなトラブルもなく、通常通りのスケジュールで新しいサイクルがスタートしたようだ。

Linux 6.16ではハードウェア関連で多くのアップデートが予定されているが、その中でも興味深いのがNouveauドライバにおける「NVIDIA Hopper」および「NVIDIA Blackwell」のサポートだ。このパッチを作成したのは長年に渡ってNouveauドライバのメンテナーを務めてきたBen Skeggsで、現在はNVIDIAでオープンソースドライバの開発を担当している。

SkeggsはもともとRed Hatに在籍しながらNouveauの開発をリードしていたが、2023年9月にRed Hatを退職するのと同時にNouveauメンテナーも辞任し、グラフィックドライバの開発現場から退いたと思われていた。しかし2024年からはNVIDIAのオープンソース開発者としてふたたびNouveauドライバに数多くのパッチを投稿するようになり、2025年4月にはHopper/BlackwellのサポートをNouveauで有効にするパッチセットシリーズを投稿、これがベースとなり、異例の速さで承認されて今回のLinux 6.16‐rc1に統合された。

Linux 6.15は順調に開発が進めば2025年7月末の公開が見込まれている。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧