Microsoft⁠Windowsメモ帳アプリでMarkdown形式の書式機能を一般提供へ

MicrosoftはWindows 11の最新アップデートで「メモ帳」アプリに軽量な書式設定機能を導入、GUIで書式を指定できるほか、Markdown形式で書式を設定できるようになった。また、Markdown形式のファイルはマークダウン構文モードで開くようになった。

メモ帳アプリはこれまでプレーンテキストの編集のみが可能で、見出しや太字などの書式設定はできなかったが、新しいメモ帳(バージョン11.2504.62.0)は標準で、見出し、箇条書き、太字、斜体、リンクの書式設定のメニューが付加され、書式を適用したテキストを表示できるようになった。その書式はMarkdown形式で記述されており、マークダウン構文を見えるように切り替えて作業を行うこともできる。

この書式設定は使えないようにすることもできて、それには設定から「書式設定」をオフにすればよい。

この機能は2025年5月に発表され、Windows Insiderプログラムのユーザ向けにプレビュー版としてリリースされていたが、このほど一般ユーザ向けにも展開されている。


実際の新しいメモ帳の動作を確認しておく。上述したように新たなモードが加わり、次の3つのモードで使えるようになった(ここでは言及しやすいように、モードと呼称する⁠⁠。これはメモ帳下部のステータスバーに表示される。

  • 書式付きモード
  • マークダウン構文モード
  • テキストモード(これまでのメモ帳の動作と同じ。設定から書式設定オフにした場合はモード名は記載されないがこれと同じ)

メモ帳を単純に起動したときのタブでは、テキストモードで起動する。この状態のタブでは表示メニューのマークダウンの項目は有効になっていない。このとき、Markdown記法の文字列を書いても(たとえば太字**太字**箇条書き- 箇条書き⁠)を書いても文字列として表示される。

テキストモード。これまでのメモ帳と同じ

一度、文字列に対して書式を設定することで、テキストモードは書式付きモードに自動的に切り替わる。書式付きモードで箇条書き以外のMarkdown記法を書いても、自動的に書式が付くわけではない(自動的に変換されて表示されるわけではない)[1]。ただし、箇条書き- 箇条書き1. 箇条書きについては自動で書式が付いて表示される(かつ、箇条書きの末尾で改行すると、自動で次の箇条書きマーク・番号が追加される⁠⁠。

上図のテキストモードから「**太字**」を太字に設定することで、書式付きモードに移行する
書式付きモードでは、箇条書きは自動で書式が付くようになる

書式付きモードは、表示メニューのマークダウンから、マークダウン構文モードに変更できる[2]。すると、書式はMarkdown記法で書かれたものに切り替わる。

書式付きモードやマークダウン構文モードでファイルを新規に保存する際には、書式情報も設定されているマークダウンファイルとして保存するか、書式をすべて取り除いたテキストファイルとして保存するかを選択できる。

また、ファイルメニューから、⁠新しいマークダウン]タブを選択することで、最初からマークダウン構文モードで記述できるようになる[3]。なお、既存のMarkdownファイルをメモ帳で開くと、自動的にマークダウン構文モードで表示される。

書式付きモードで書式をいくつかの設定したもの
上図の状態をマークダウン構文モードに切り替えた状態。どうやら、段落間の空行は2行取りのようだ

なお、テキストモードでも、Markdownファイル(拡張子md)として保存すれば、自動的にマークダウン構文モードになる。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧