Hugging Face⁠AI実験ができるオープンソースロボット「Reachy Mini」プレオーダー開始

Hugging Faceは2025年7月9日、Pollen Roboticsとともに開発した、オープンソース小型ロボット「Reachy Mini」の先行予約販売(プレオーダー)を開始した。Reachy MiniはロボットとのインタラクションやAI実験、それをおこなう創造的なプログラミングのために設計されており、Python(今後JavaScriptやScratchも対応予定)で制御できる。Lite版は2025年夏後半以降、ワイヤレス版は2025年秋以降2026年にかけて順次出荷予定。

Reachy Miniは高さ28cm、幅16cm、重さ1.5kgのデスクトップサイズのロボットで、キット形式で提供される。Lite版とフル機能のワイヤレス版が用意されており、表現力豊かな動きやマルチモーダルセンシング、スピーカーなどの機能を備えている。すべてのハードウェア、ソフトウェア、シミュレーション環境はオープンソースとなっていて、プロトタイピング、教育、研究に最適という。

仕様は以下のとおり。

  • Lite版はMacおよびLinuxに対応(Windowsは今後対応予定⁠⁠、電源は有線。
  • ワイヤレス版はRaspberry Pi 5を搭載し、無線接続、電源は有線・バッテリー両対応。
  • カメラ(広角⁠⁠、スピーカー、マイク(Lite版は2、ワイヤレス版は4⁠⁠、加速度センサー(ワイヤレス版のみ)を搭載。
  • 頭部の6自由度運動、全身回転、2本の動くアンテナを備える。

利用方法・開発環境については、Hugging Face Hubで15種類以上のロボット動作(behaviors)がローンチ時点で提供され、Python SDKを利用してコーディングが可能。ロボティクス向けのツールを提供するLerobotや、Hugging FaceにあるAIモデルを活用して開発でき、シミュレーションSDKも用意されている。

価格と出荷開始時期については、Lite版が299ドルで2025年夏後半以降、ワイヤレス版が449ドルで2025年秋以降2026年にかけて順次出荷される予定。現在のところ開発の初期段階にあるため保証は付帯せず、早期導入者向けからのフィードバックを得ることが重視されている。サポートについては、Discordの公式コミュニティで情報交換などを行うことができる。

なお、プレオーダー開始から5時間で予約総額が13万ユーロを突破したことが報告されている

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