AGNTCYプロジェクトがLinux Foundationに移行 ―AIエージェントの連携インフラ開発を加速

Linux Foundationは2025年7月29日、AIエージェントの相互連携インフラの構築をめざすAGNTCYプロジェクトが、寄贈によりLinux Foundation傘下に移管されたことを発表した。AGENCYの創設メンバーであるCisco、Dell Technologies、Google Cloud、Oracle、Red Hatや、AGNTCYに貢献・サポートしてきた75社以上の企業も引き続きプロジェクトを支えていく。

AGNTCYAGNTCY.orgは異なるベンダのAIエージェントどうしの検出、識別、メッセージング、可観測性を実現するオープンソースフレームワークを開発するプロジェクト。IoA(Internet of Agents:エージェントのインターネット)の構築をめざすAGENCYは、以下のような技術で構成されている。

エージェント検出
エージェントの機能と依存関係を記録するためのフレームワークOASF(Open Agent Schema Framework)と、分散型エージェントディレクトリにより、DNSのようにエージェントを検出可能にする。
エージェントID
自律エージェントのための、暗号的に検証可能なIDとツールベースのアクセス制御。エージェントは自身の身元を証明し、ベンダを越えて承認されたアクションを実行する。
エージェントメッセージング
SLIM(Secure Low-latency Interactive Messaging)による低遅延、マルチモーダルデータ交換、人間参加型インタラクション、設計段階での耐量子セキュリティを実現、エージェント、人間、ツール間のあらゆるコミュニケーションを処理。
エージェントのオブザーバビリティ
AIエージェントの確率的性質を取り入れ、マルチエージェント、マルチベンダによるワークフロー全体にエンドツーエンドの観測可能性を提供するフレームワーク、データスキーマ、SDKの開発。
プロトコルの相互運用
AGNTCYはA2A(Agent 2 Agent)プロトコルおよびMCP(Model Context Protocol)と相互運用可能で、A2A対応エージェントとMCPサーバーをAGNTCYディレクトリにて検出、SLIM経由でメッセージを転送することもできる。

AGNTCYプロジェクトの開発はGitHub上で進められている

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