イラストでわかる! Blenderの基礎知識

AIツール「Claude」使ってBlender上でモデリングしてみよう ~さらに複雑な実践編~

本連載では、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。第59回目は、AIを使って指示を出し、Blender上でモデリングを行い、そこに自分自身で手を加えていく方法を見ていきます。

今回の流れ

前回は、指示を出し見るとどのような結果になるのかを見ていきました。比較的簡単なモデルであれば、それなりの結果を得ることができました。

今回は、前回よりも複雑なモデルをお願いし、その結果に対して自分の思ったモデルになるように編集をしていく流れとなります。

さっそく指示を出してみよう

あまりに複雑だとおそらく想像していたものは出力されないため、前回よりも少しだけ複雑なモデルにしてみましょう。

今回は、Claudeにまずはどのように指示を出すといいのか聞いてみましょう。⁠BlenderMCPを通して、埴輪をBlender上でモデリングしたいと考えています。具体的な指示の流れを考えて、最初に依頼するときのプロンプトを詳細に具体的に教えてください。」といったふうに聞いてみます。すると、とても細かい内容を提案してくれました。

提案してくれた内容をそのままコピーして指示として出してみます。すると、前回同様会話が進んでいき、モデルが作られていきます。

作業を進めていき、作成できたものが以下になります。Claudeが生成してくれたオブジェクトと比較すると、埴輪らしくなりました。

わたしのイメージとしては、頭と胴体は一体になっているものだったので、そのようにしてもらえないか指示を出してみます。⁠頭は胴体と同一のオブジェクトとして作ってほしい。」と入力してみます。完成したモデルが以下のものになります。

……先ほどよりさらにひどい状態になってしまいました。目に見えているオブジェクトはすべて一つのパーツとして統合されているようです。仕方ないので、このモデルをもとに調整を加えていきます。

生成されたモデルに手を加えてみよう

モデルを調整するために、⁠編集モード]に切り替えます。すると不思議なことに、円柱が表示されました。このままでは不便なので、すべて選択した状態で、画面左上にある[メッシュ]から[分離]>[構造的に分離したパーツで]をクリックします。こうすることで、それぞれのパーツが同一のパーツではなく、個々のパーツとなります。

モデルの調整としては、円柱の上部を丸くする→顔のパーツを作成する、といった流れです。さっそく作業していきます。辺を選択してベベルをかけたり、メッシュを分割して目を作成したり、別のオブジェクトで埴輪のオブジェクトをくりぬいて口を作ったりします。

作業を進めていき、作成できたものが以下になります。Claudeが生成してくれたオブジェクトと比較すると、埴輪らしくなりました。


今回は、Claudeが生成したオブジェクトをもとにモデリングを行っていくことで、どれだけ作業が楽になるかを見ていきたかったのですが、結果的に現時点では、一から自分で作成した方が効率よく作業を進めることができそうです。Claudeが生成したモデルよりも自分で一から作成していくと、メッシュをどのように分割していくかなどを自分で理解しながら進められるためです。

ただ、これは現時点での話で、これから先はClaudeの生成するモデルがさらにクオリティの高いものになっていく可能性もあります。今回は思うようにいきませんでしたが、これから先が楽しみですね!

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