GitHub Copilot CLI が一般提供を開始

GitHubは2026年2月25日、GitHub Copilot CLIを、すべての有料プラン(Copilot Pro/Pro+/Business/Enterprise)のユーザーに向けて一般提供を開始した。開発に関連する様々な作業をこなすコーディングエージェントをターミナルから操作できるようになる。

インストールと起動

過去にGitHub Copilot CLIをインストールしている場合にはcopilot updateで最新バージョンに更新できる。新規インストールの場合はnpmnpm i -g @github/copilotを使うか、WinGetやHomebrewのパッケージマネージャーなどを使って導入し、copilotを実行してGitHub Copilot CLIを起動した初回にGitHubアカウントで認証する(Copilot CLI上で/loginを使う⁠⁠。

ターミナルからcopilotを実行して起動すると、起動したフォルダ内でエージェントが作業することを信頼するかを尋ねられる。なお、copilotを起動後にプロジェクトフォルダを変更したい場合には、Copilot CLI上で/cwd(または/cdを使う。

GitHub Copilot CLIではスラッシュコマンドを使って様々な操作ができるようになっている[1]。コマンドの一覧は?/helpで確認できる。

テーマ機能

GitHub Copilot CLIには配色等を変更できるテーマ機能も搭載されている。/theme listを参照のこと。

モデル

エージェントが使用するモデルは、現在デフォルトとしてClaude Sonnet 4.6が採用されている。このモデルは/modelで切り替えが可能となっていている(モデルを選択する際には、プレミアムリクエストの消費量も確認できる。GPT-5 miniとGPT-4.1はプレミアムリクエストを消費せずに利用できる⁠⁠。

プロンプトの作成

プロンプトを書く際には、Unix/Emacs風のキー操作が使える(Ctrl+Aで行頭移動、Ctrl+Eで行末移動、Ctrl+Wでカーソル前の単語削除、Ctrl+Uで行頭からカーソル前まで削除、Ctrl+Kでカーソル位置から行末まで削除、Alt+左右矢印で単語間移動、Ctrl+P/N/B/Fでカーソルの上下左右移動⁠⁠。Enterキーで送信になり、Ctrl+Enterで改行になる。またUnix系のOSでは、Ctrl+Zを押すとGitHub Copilot CLIを一時停止して、ターミナルのシェルに戻ることができる。

長いプロンプトを作成する場合、Ctrl+Xに続けてCtrl+Eを押すことで使い慣れたエディタを開いて入力することもできる[1]

また@を使うと、ファイルやディレクトリを参照できるようになる。

プロンプト入力中にスラッシュコマンドを発行したいときにはCtrl+Sを押すと、プロンプト入力が一時停止してコマンド入力モードに切り替わる。エージェントが作業している間に、そのあとの指示を入力しておくこともでき、それにはプロンプトを書いて、EnterのかわりにCtrl+Qを使って送信する。

なお、1つの指示に対して複数のモデルそれぞれに並列で作業させるプロンプト(マルチモデルパイロット)にも対応している。

プロジェクトに導入する際のカスタムインストラクションの作成

すでにあるプロジェクトで初めて使う場合には、エージェントがプロジェクトフォルダを確認してそのプロジェクト専用の補足指示(カスタムインストラクション)を生成する/initを使うとよい。これにより、カスタムインストラクションファイル(.github/copilot-instructions.md)が作成される。なお、現在読み込まれているインストラクションは/instructionsで確認できる[2]

セッションとコンテキストウィンドウ

プロンプトを送信するとセッションが開始される[3]。現在のセッション情報は/sessionで確認できる[4]。過去のセッションに切り替えるには/resumeを使う。

セッションが始まってからも自由にモデルを変更してプロンプトを送信できる。また、エージェントの応答中の推論状況を表示するかどうかをCtrl+Tで切り替えられる。

セッション中にエージェントがファイルを編集した際、プロジェクトフォルダがGit管理下であればスナップショットが取られているため、Escを2回押すことで以前のコードベースまで巻き戻すことが可能になっている。

1回のセッションで利用できるトークンはコンテキストウィンドウのサイズによって決まっているが、その使用量は/contextで視覚的に随時確認できる[5]。トークンがコンテキストウィンドウの95%に達すると履歴を自動で圧縮するが、会話履歴を要約してコンテキストウィンドウの空き容量を増やすための/compactも提供されている。セッションの統計情報は/usageで確認できる。

さらに、過去のセッションで行った作業に関して質問できるようにクロスセッションメモリが搭載され、リポジトリのコード規約・パターンを記憶して生産性を高めるCopilotメモリの利用と作成も可能になっている。

クラウドエージェントへの委譲

セッション中には、GitHub.comのクラウド側のCopilotエージェントに委譲する/delegateも利用できる(プロンプトの先頭に&を付与することでも委譲できる⁠⁠。委譲すると、クラウド側のエージェントがバックグラウンドで対象コードを読み込み、プルリクエストの作成まで自律的に行う(作業状況はGitHubの該当リポジトリのAgentsタブで確認できる)[6]

委譲後の手元のターミナルでは、現在のセッションを中断することなく作業を続けることができる。

なお、クラウド側へ委譲したリモートセッションは、ローカルでのセッションと同様に/resumeで確認できるようになっている(resume一覧画面ではTabキーを使ってローカルセッションとクラウドセッションの一覧を切り替えられる⁠⁠。

セッションの書き出し

セッションや調査レポートをMarkdownファイルやGitHub Gistに共有するための/shareも提供されている。

サブエージェント

エージェントは効率的に進めるため、作業を直接処理するか、サブエージェントに委譲するかを自律的に判断する。Copilot CLIにはデフォルトとして、後述のプランモードでも使われる実装計画を担うPlan/plan⁠、メインの会話を妨げずにコード分析を行うExplore、定型的・反復的な作業を遂行するTask、複雑な処理を別コンテキストで担うGeneral-purpose、コードをレビューするCode-review/reviewが組み込まれている。

なお、プロンプトで/fleetを使うと、複数のサブエージェントを起動して、作業を分割して並列でバックグラウンドで実行させることができる。このサブエージェント状況はタスク管理画面/tasksでいつでも一覧表示でき、さらに各サブエージェントのセッションを確認することや、不要になったプロセスを個別に強制終了することも可能となっている。

モード

GitHub Copilot CLIはいくつかのモードを持っている。

シェルモード
!を押すと、シェル直接実行するシェルモードに切り替わる。
プラン(計画)モード
Shift+Tabキーを1回押すか、/planを利用するとプランモードに移行する。プロンプトを入力すると、Planエージェントが必要な作業を分析する。途中、明確化のための質問を行ったりして、コード記述前に構造化された計画を作成する。ユーザーはその計画を確認かつ承認して、その計画を進めることができる。なお、後述のVS Codeと連携できてる場合、プランモードでは立案された計画をCtrl+Yでエディタ上で確認できる。
オートパイロットモード
Shift+Tabキーを2回押すことで、オートパイロットモードに移行する。オートパイロットモードでは、ツールやコマンドの実行時にユーザーの承認を得るために停止することなく、最後まで自律的に作業を進める。そのため、オートパイロットモードに変更すると最初に、すべての権限をエージェントに与えるかを確認される。なおallow-allまたは/yoloを利用することで、あとから権限を付与することもできる。

コード変更を確認⁠レビューする機能

GitHub Copilot CLIには、Git管理下のプロジェクトでコードを修正した際に、差分を確認したり、レビューしたりするスラッシュコマンドが提供されている。

/diff

コミット前段階のステージ済みまたは未ステージのコード変更があった場合、各ファイルの変更の差分表示を確認できる/diffがある。

この/diffでは、各ファイルの行に対してターミナル上で直接コメントを書き込み(コメントしたい行でCを押してコメントを書く⁠⁠、ひととおりコメントしたらあわせてエージェントへの修正指示を送信することが可能になっている[7]

/review

コードレビュー専門のエージェント/reviewを使うと、コミット前段階のステージ済みまたは未ステージのコード変更を分析できる。修正が必要な問題のみを的確に抽出してくれるため、コミット前のコードの品質を高めるのに役立つとのこと。

VS Codeとの連携

GitHub Copilot CLIはVS Codeと連携できる。すでにVS Codeで開いているプロジェクトフォルダ(ワークスペース)があったとき、そのプロジェクトフォルダでGitHub Copilot CLIを起動すると、VS Codeと自動的に接続する[8]。その場合、起動時のターミナルに「Connected to Visual Studio Code」が表示される。なお、手動でVS Codeと連携させるためのコマンド/ideも備えている。

VS Codeと連携することで、GitHub Copilot CLIのエージェントがファイルを修正した際、ユーザーにその可否の判断を決定してもらうときに、その差分をVS Codeで表示するようになる。また、VS Code上で選択しているコードやエラー情報をCLI側のエージェントが直接読み取れるようになるとのこと。

MCP⁠エージェントスキル⁠プラグイン⁠フック⁠カスタムエージェント

MCPについてはGitHub MCPサーバーが内蔵されているほか、カスタムのMCPサーバーも利用できる。また、エージェントスキル/skillsやプラグイン/pluginも利用できる。そしてカスタムエージェント/agentの作成や利用もできる。

また、ツール実行前後に割り込むフックを使うことができ、たとえば機密ファイルへのアクセス制限やコマンド引数の無害化といったセキュリティポリシーを実装することもできる。フックの設定は、プロジェクトの.github/hooks/にJSONファイル(例:hooks.json)を配置して行う。このファイル内のpreToolUsepostToolUseの配列に、実行させたいチェックスクリプトなどを記述し、リポジトリにコミットして共有することで、チーム全体でエージェントによるツール実行時のセキュリティポリシーを強制できる。

その他

GitHub Enterprise向けには、組織のモデル利用ポリシー制御、専用APIエンドポイントの管理、HTTPSプロキシをサポートしている。

またクラウド開発環境であるGitHub CodespacesのデフォルトイメージにはCopilot CLIが標準で組み込まれており、インストール不要ですぐに利用できる。また、ローカルのコンテナ開発環境であるDev Containers向けにも公式提供されており、devcontainer.jsonに追記するだけで簡単に導入可能となっている。

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