Visual Studio Code安定版⁠チャットメッセージのキューイングとステアリング⁠エージェントフックを導入 —⁠—Insiders版の注目機能をより早く提供するため⁠安定版を「週次アップデート」移行へ

Visual Studio Code(以下VS Code)は2026年2月12日、安定版の最新アップデート、バージョン1.109.3をリリースした。新機能として、チャットメッセージのキューイングとステアリング、フック、Claude互換性、そしてスラッシュコマンドとしてのスキルが導入されている。

なお、開発版のVS Code Insidersでの利用可能な機能をより早く安定版に提供してほしいというユーザーの要望に応え、今後、Insidersの注目度の高い機能は「週次アップデート」で安定版への移行を進めていくこととしている。

チャットメッセージのステアリングとキューイング

実験的機能として、チャットメッセージのステアリングとキューイング(Message steering and queueing)が導入された。長時間のタスク作業中、現在のタスクが完了する前に次のタスクを思いついたり、エージェントが間違った方向に進んでいることに気付いたりすることがある。これまでは応答の完了を待つか、完全にキャンセルする必要があったが、この機能により、リクエストがまだ実行中である間にフォローアップメッセージを送信できるようになった。設定としてchat.requestQueuing.enabledおよびchat.requestQueuing.defaultActionが用意されている。

リクエストの進行中、送信ボタンは、以下の画像のように3つのオプションを持つドロップダウンに変わる。⁠Add to Queue」はメッセージを待機させ、現在の応答が完了した後に自動的に送信する。⁠Steer with Message」は、アクティブなツールの実行が完了した後に現在のリクエストに処理を譲るようシグナルを送り、新しいメッセージを即座に処理する。これはエージェントが間違った方向に進んでいる場合の軌道修正に使えるとしている。⁠Stop and Send」は、現在のリクエストを完全にキャンセルし、新しいメッセージを即座に送信する。

保留中のメッセージが複数ある場合は、ドラッグアンドドロップで処理順序を変更できる。また、chat.requestQueuing.defaultActionを使用することで、送信ボタンのデフォルトアクションをsteer(デフォルト)またはqueueに設定できる。

エージェントフック

もう一つの注目機能が、2月6日にInsiders版へ先行導入されていたエージェントフック(Agent hooks)だろう。フックを使うと、エージェントワークフローを自動化できるようになる。

フックは、エージェントセッション中の主要なライフサイクルポイントにおいて、カスタムシェルコマンドを実行する機能。エージェントの動作を導く指示やカスタムプロンプトとは異なり、フックはコードを決定論的に実行し、結果を保証する。これを用いて、セキュリティポリシーの適用、コード品質チェックの自動化、監査証跡の作成、プロジェクト固有のコンテキストの注入などを行えるようになる。

VS Codeは、セッション中に特定のポイントで発火する8つのフックイベントをサポートしている。これには、ツール呼び出しをインターセプトするためのPreToolUseおよびPostToolUse、セッションライフサイクルのためのSessionStartおよびStop、ネストされたエージェントの使用を追跡するためのSubagentStartおよびSubagentStopなどが含まれる。

また、VS CodeはClaude CodeやCopilot CLIと同じフック形式を使用するため、既存のフック設定をツール間で再利用できる。

フックを使うには、チャット内で/hooksスラッシュコマンドを使って新しいフックを設定するか、フックファイルを作成することになる。例として、すべてのファイル編集後にリンターを実行するPreToolUseフックを作成することや、実行前に危険なターミナルコマンドをブロックすることを挙げている。また、Pierce Boggan氏は、音声とシステム通知を伴うWarcraft peonフックでリポジトリをブートストラップする拡張機能を公開している。

その他の注目機能

バージョン1.109.3ではこのほか、複数のAIツール間で設定を共有するために、VS Code内でClaudeの設定ファイル(CLAUDE.mdや.claude/settings.jsonなど)を直接再利用できるClaude互換性や、チャット入力で/をタイプしてからエージェントスキルを呼び出せる機能(例:/webapp-testing for the login pageも導入された。

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