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GNOME 50 “Tokyo”リリース⁠X11セッションを完全削除

GNOMEプロジェクトは3月18日、オープンソースの統合デスクトップ環境「GNOME」の最新バージョンである「GNOME 50 ⁠Tokyo⁠⁠」の正式リリースを発表した。コードネームの⁠Tokyo⁠は2025年12月に東京で開催されたユーザカンファレンス「GNOME Asia Summit 2025」に尽力したローカルスタッフに敬意を表して付けられている。

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GNOME 50はWaylandセッションのみのサポートとなり、ついにX11セッションのサポートが完全に削除された(XWayland経由でX11アプリケーションを実行することは可能⁠⁠。

GNOME 50ではペアレンタルコントロールやアクセシビリティに関して大幅なアップデートが実施されているほか、ファイルアプリやドキュメントビューア、カレンダーといった主要なアプリのユーザインタフェースやパフォーマンスの改善が図られている。おもなアップデート内容は以下の通り。

  • ペアレンタルコントロール … 子供のアカウントがスクリーンタイムの制限時間や就寝時間に達すると自動的に画面をロック、Webフィルタリングのサポート基盤の追加(将来のアップデートへの布石)
  • アクセシビリティ … スクリーンリーダー「Orca」の改善(設定ウィンドウのデザイン変更、WebとアプリのUIに自動言語切り替え機能追加、ブラウズモードがすべてのドキュメントコンテンツに拡張、Mouse ReviewがWaylandセッションをサポートなど⁠⁠、⁠Reduced Motion」オプションによるアニメーションの調整(不快感の軽減)
Reduced Motion
  • ドキュメントビューアアプリ「Document Viewer」 … アノテーション(文書注釈)機能を拡張し、メインビューからボタンをクリックするだけでドキュメントに注釈を追加可能に(線やハイライトもOK、消しゴム機能も)
  • ファイルアプリ「Files」 … サムネイルとアイコンの読み込み速度向上、アプリ全体でのメモリ使用量の削減、Rustベースでサンドボックス化された画像読み込みライブラリ「Glycin」による画像デコード、ファイル名の一括変更機能のより直感的な操作、ポップアップ式のフローティングウィンドウに移行したファイルプロパティ、グリッド表示にキャプション管理のダイアログが追加、ファイル検索時に複数のファイルタイプフィルタが使用可能、スバーが大文字/小文字を区別しない補完に対応など
  • カレンダーアプリ「Calendar」 … イベントに招待された人物のステータスを確認できる新しい参加者リストによるイベント作成の効率化、イベントのICSエクスポート、月表示のレイアウト改善、週の開始日をローカルにカスタマイズ、ナビゲーションとアクセシビリティの改善など
  • リモートデスクトップ … VulkanとVA-APIを使用した新しいハードウェアアクセラレーションのサポートによるスムースなセッション、低遅延、低消費電力の実現、新しいHiDPIサポートによる画面表示の自動スケーリング、カメラのリダイレクト機能、Kerberos認証のサポートなど認証の強化
  • ディスプレイ処理 … 可変リフレッシュレート(VRR)と分散スケーリングのサポートの向上、VRRにおける低遅延カーソル、NVIDIA GPUに対する最適化の改善(カクつきやフレームタイミングの問題の解消⁠⁠、Waylandカラーマネジメントプロトコルのバージョン2の実装、HDR(High Dynamic Range)コンテンツを表示するモニタの画面共有など
  • GNOME Circle(コミュニティ作成のアプリを支援する取り組み) … スクリーンショット注釈機能のGradia、パズルゲームのSudok、ビデオ圧縮機能のConstrict、ポモドーロテクニックの時間管理ツールSessionsなどが追加
  • 壁紙の追加/更新

GNOME 50はすでにダウンロード可能となっているが、4月にリリース予定の「Ubuntu 26.04」「Fedora Linux 44」など主要なLinuxディストリビューションでもデフォルトで採用される予定となっている。

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