VS Code 1.122リリース⁠GitHubサインインなしでBYOKを利用可能に

Microsoftは2026年5月28日、Visual Studio Code(VS Code)1.122をリリースした。今回の更新では、BYOK(Bring Your Own Key)でGitHubにサインインしなくてもユーザー自身の言語モデルを使えるようになった。統合ブラウザのデバイスエミュレーション、エージェントウィンドウの改善なども含まれる。

制限環境やオフラインのワークフローでBYOKを利用可能に

バージョン1.122では、GitHub Copilotが提供するモデルではなく、ユーザー自身で設定したモデルを使うBYOKが、GitHubへのサインインなしで動作するようになった。GitHubサインインを利用できない、または利用したくない環境でも、チャット、ツール、MCPサーバーを使えるようになる。たとえばOllamaなどでローカルモデルを使えば、オフラインのワークフローにも対応できる。

ただし、BYOKの対象はチャット、ツール、MCPサーバーのみで、インライン候補とNES(Next Edit Suggestions)にはGitHubサインインが必要となる。

GitHubにサインインしていない状態でもBYOKモデルでチャットビューを利用できる

利用を始めるには、コマンドパレットからManage Language Modelsを実行して言語モデルエディターを開き、Anthropic、Azure、Gemini、OpenAI、Ollama、OpenRouter、Custom Endpointなどのプロバイダーを追加する。少なくとも1つのBYOKモデルを設定すると、GitHubにサインインしていない状態でもチャットビューを開いて利用できる。リクエストは設定したプロバイダーへ直接送信される。

言語モデルエディターでBYOKモデルを管理する

チャットのタイトル生成やコミットメッセージ生成などで使うユーティリティモデルの設定はバージョン1.121で追加された機能だが、1.122ではGitHubにサインインしないBYOK利用時の通知が加わった。サインアウト状態ではデフォルトのユーティリティモデルを利用できないため、BYOKモデルをchat.utilityModelchat.utilitySmallModelに指定するよう案内される。設定しない場合、チャットは使えるが、ユーティリティモデルに依存する機能は無効のままとなる。

GitHubにサインインしていない状態でユーティリティモデルの設定を促す通知

通知から設定画面を開くと、ユーティリティモデルにBYOKモデルを指定できる。

設定画面でユーティリティモデルにBYOKモデルを指定する

また、バージョン1.121でInsiders向けに導入されたCustom Endpointプロバイダーが、VS Code安定版でも利用可能になった。Chat Completions、Responses、Messages APIを実装したモデルに接続でき、セルフホスト環境、企業内のAIエンドポイント、互換APIを持つサービスなどをチャットに組み込める。言語モデルエディターでは、APIキー更新、モデル追加、グループ名変更、削除などもJSON設定を直接編集せずに実行できる。

統合ブラウザでデバイスエミュレーションとスクリーンショット添付に対応

統合ブラウザにはデバイスエミュレーション機能が追加された。画面サイズ、モバイル表示、タッチ操作、カスタムユーザーエージェントなどをVS Code内で切り替えられるため、Webサイトのレスポンシブ表示や挙動を確認しやすくなる。

統合ブラウザのタブの詳細メニューから「Show Emulation Toolbar(エミュレーションツールバーの表示⁠⁠」を選ぶと、エミュレーション用ツールバーを表示できる。

デバイスエミュレーションツールバーでディメンション、DPR、スケールを指定できる

ツールバーでは、ディメンション(幅と高さ⁠⁠、DPR、スケールを指定でき、ユーザーエージェント設定やモバイルエミュレーション、プリセット適用、リセットなどの操作も用意されている。

特定デバイスのモバイル表示をエミュレーションできる

エージェントからPlaywrightコードでこの機能を起動することもできる。これにより、モバイル表示の崩れなどを検出する用途にも使える。

また、統合ブラウザの現在のビューポートをチャットに添付するAdd Screenshot to Chat機能も追加された。レイアウト崩れなどUI関連の問題を扱うときに、表示中の画面をそのまま渡せる。

エージェントウィンドウとサンドボックスの挙動を改善

プレビュー提供中のエージェントウィンドウも改善された。エージェントウィンドウは、エージェントセッションをプロジェクト、ハーネス、マシンをまたいで確認・反復・レビューするための専用ウィンドウで、セッション一覧上のホバー表示からタイトル、ハーネス、プロジェクト、ワークツリー、変更ファイルなどを確認できる。

VS Code Insidersで、エージェントウィンドウからローカルのVS Codeハーネスを使う実験的機能も改善されている。設定のsessions.chat.localAgent.enabledを有効にすると試すことができる。ローカルエージェントセッションがOpenTelemetryへ送る属性も拡張され、github.copilot.*名前空間でリポジトリ情報、エージェント種別、ツールパラメーター、フックの結果などを出力する。

エージェント実行時のサンドボックスの挙動も変わった。これまではBypass ApprovalsAutopilotモードでも、コマンドがまずサンドボックス内で試され、失敗するとサンドボックス外で自動的に再実行されていた。バージョン1.122では、ターミナルサンドボックスは承認を省略しないDefault Approvalsを使う場合だけ適用される。関連する設定のchat.agent.sandbox.enabledは組織レベルで管理され、変更するには管理者への確認が必要となる。


このほか、VS Codeの問題やバグを報告するためのIssue Reporterにも新しいウィザードが追加された。設定のissueReporter.wizard.enabledを有効にすると、Help: Report Issue...コマンドで新しいIssue Reporterを利用でき、関連情報、スクリーンショット、動画録画を含むIssueをVS Code内から作成できる。

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