OpenAI⁠Codex SecurityのCLIをオープンソースとして公開

OpenAIは2026年7月29日、アプリケーションの脆弱性の検出・修正を支援する「Codex Security」のCLIをオープンソースとして公開した。リポジトリでは、CLIとTypeScript SDKをApache License 2.0で公開している。

Codex Securityは、OpenAIがすでにプラグインとして提供しており、6月22日にはセキュリティ戦略「Daybreak」の拡張に合わせてアップデートを発表していた。同プラグインはCodexアプリとCodex CLIで利用でき、今回公開したnpmパッケージにも含まれる。

Codex SecurityのCLIまたはTypeScript SDKを使うと、利用者が所有するコード、または明示的に調査を許可されたコードをスキャンできる。

CLIでは、リポジトリ全体のほか、指定したパスやGitの差分、作業ツリーの変更をスキャンできる。過去と現在のスキャン結果を照合し、検出事項が新規、継続中、再発、解決済み、不明のどれに当たるかを判定する機能も備える。結果はCSV、JSON、SARIF形式で出力できる。このほか、検出事項の検証や修正案の作成にも対応する。

スキャンはデフォルトで結果の報告だけを行う。CIで利用する場合は、--fail-on-severityオプションで重要度のしきい値を指定し、基準以上の問題が見つかったときに終了コード1を返すよう設定できる。コミット前に変更内容を検査するGitフックも導入できる。

npmパッケージをインストールすると、npx codex-securityコマンドでCLIを利用できる。

npm install @openai/codex-security
npx codex-security
Codex Security CLI 0.1.3で利用できるコマンドを表示したヘルプ画面

ローカルでは、次のコマンドでログインしてスキャンを実行できる。スキャン対象のパス、使用するモデル、推論レベルはオプションで指定できる。デフォルトではモデルにGPT-5.6-sol、推論レベルにxhighが使われる(infoサブコマンドで確認できる⁠⁠。

npx codex-security login
npx codex-security scan /path/to/repo

Codex Securityのスキャンは、通常のCodexセッションとは異なる専用のcodex_security_scan権限プロファイルで実行される。このプロファイルでは、ワークスペースのルートに加え、スキャン結果の保存先への書き込みが許可されるため、プロジェクト外にも結果を保存できる。デフォルトでは~/.codex/state/plugins/codex-security/scans/以下に保存される。

筆者がスクリプトファイルを含むフォルダに対象を絞ってスキャンしたところ、最終保存時にscan.target.kindに関するエラーが表示され、次のファイルが部分出力として残った。

artifacts/                # スキャン過程の根拠資料を格納するディレクトリ
  01_context/               # セキュリティ方針と脅威モデルを格納するディレクトリ
    security_guidance.md      # SECURITY.mdなどから読み取ったセキュリティ方針(今回は空)
    threat_model.md           # 資産や信頼境界、攻撃者像などをまとめた脅威モデル
  02_discovery/             # 対象ファイルと脆弱性候補の調査記録を格納するディレクトリ
    candidate_ledger.jsonl    # 脆弱性候補ごとの根拠と検証結果を記録した台帳
    file_review_worker.md     # 対象ファイルのレビュー内容と候補をまとめた記録
    in_scope_files.txt        # スキャン対象となったファイルの一覧
    rank_input.jsonl          # 対象ファイルを優先順位付けするための入力データ
  03_coverage/              # スキャン範囲の確認記録を格納するディレクトリ
    reviewed_surfaces.md      # 確認した攻撃面と判定をまとめた一覧
coverage.json             # 対象範囲や網羅性、除外・保留事項を記録した構造化データ
findings.json             # 報告対象の検出事項を記録した構造化データ(部分出力では0件)
scan-manifest.json        # スキャンの識別情報、対象、状態などを記録したマニフェスト
Codex Security CLI 0.1.3のスキャン後に部分出力されたファイルをPowerShellで確認した画面

TypeScript SDKでは、アプリケーションや開発ツールからスキャンを実行し、型付きの検出結果やカバレッジ情報を取得できる。スキャン対象の指定、事前チェック、進行状況のコールバック、キャンセルなどにも対応している。

ノート 公開直後のバージョン0.1.1では、一部のWindows環境でスキャン結果を保存できず、処理が完了しない問題が報告された。OpenAIは7月30日にバージョン0.1.3を公開し、Windows向けの既定のサンドボックス設定を変更したほか、スキャン結果の保存先を判定するパス処理を修正した。

その後、バージョン0.1.4も公開された。0.1.3以降に取り込まれた修正をまとめたもので、Windowsのサンドボックス設定に関する後方互換性の維持や、Windows向けパッケージテストの強化などが含まれる。

公式ドキュメントでは、Codex SecurityのCLIとTypeScript SDKを限定ベータ版としている。

CLIとSDKはmacOS、Linux、Windowsに対応し、Node.js 22以降が必要。スキャンの実行と検出結果のエクスポートにはPython 3.10以降も必要になる。

ローカルではChatGPTアカウントでログインでき、保存済みのCodexログイン情報も再利用できる。CIなどの自動化では、APIキーを環境変数OPENAI_API_KEYまたはCODEX_API_KEYに設定する。

スキャン結果にはソースコードの抜粋や脆弱性の詳細、再現手順が含まれる可能性がある。このためOpenAIは、結果をGitワークツリーの外に保存し、必要な担当者だけが閲覧できるようにすることを求めている。

OpenAIは今回の公開を初期リリースとし、今後の改善に向けてフィードバックを募っている。

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