Comp AI⁠自社開発CRMをMITライセンスで公開 —⁠—GoogleとVercelの利用を前提にセルフホスト可能

Comp AIは、SOC 2(企業の情報セキュリティ管理体制を外部の監査人が評価する仕組み)などへの対応を自動化するプラットフォームを提供している。同社のLewis Carhart氏は2026年8月1日、自社向けに開発した顧客関係管理(CRM)ソフトウェアをMITライセンスでGitHubに公開した。同氏は投稿で、このCRMを「agentic-first」と表現し、長時間にわたって調査を続けるエージェントを備えていると紹介している。

Carhart氏は、これに先立つ7月31日の投稿で、HubSpotから10人未満の営業チーム向けに年額8万ドルの見積もりを提示されたことをきっかけに、CRMの最初のバージョンを半日で開発したと述べていた。

このCRMでは、連絡先、企業、商談、タスク、営業パイプラインなどを管理できる。GmailとGoogle Calendarを同期し、メールのスレッドや署名、会議の出席者からCRMのレコードを作成・更新する。調査エージェントはWebアプリやAPIとは別のプロセスとして動き、処理待ちのタスクや設定されたスケジュールに従って企業や人物を調べる。次に調査する日時も設定し、ブラウザを閉じた後も処理を継続できるという。

エージェントは、PerplexityによるWeb検索、RapidAPI経由のLinkedIn情報、Context.devの企業情報なども調査に利用できる。これら3つの外部サービスのAPIキーがなくても、CRMに取り込んだメール、会議、署名をもとに調査を進められる。エージェントは起動時に使える情報源を確認し、その範囲で調査計画を立てる。

Comp AI以外でも導入可能

公開されたコードはComp AI専用ではなく、個人やほかの組織もそれぞれの環境に導入できる。READMEのクイックスタートには、Bun、Docker、PostgreSQLを使ってローカルで起動する手順が掲載されている。

ログインとメール・カレンダーの同期にはGoogleアカウントが必要になる。Google OAuthの設定に加え、Gmail APIとGoogle Calendar APIの有効化が必要で、Microsoft 365や一般的なIMAPアカウントにはそのまま対応しない。

調査エージェントはVercelのフレームワーク「Eve」を使い、AIモデルをVercel AI Gateway経由で呼び出す。Vercel以外の環境で運用するには、設定例に示されたVercel AI GatewayのAPIキーが必要になる。セルフホストは可能だが、GoogleやVercelのサービスに依存する。

一つの組織の内部利用を想定⁠権限分離は非対応

セキュリティポリシーによると、このCRMは1つの組織内で認証済みのユーザーが使う単一テナント構成を想定しており、個人での利用、またはメンバー全員で同じ営業データを共有する組織内での利用に向く。ユーザーの役割分けはなく、ログインを許可された全員がすべてのレコードを読み書きできる。

調査エージェントはメール本文、会議の出席者、署名を読み取る。外部サービスを有効にすると、氏名、メールドメイン、勤務先などが送信される場合がある。実際の顧客データを扱う場合は、ログインを許可するGoogleアカウントと送信先を確認する必要がある。

個人での利用、またはメンバー全員で同じ営業データを共有する組織内での利用に向く。

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