OpenAI⁠⁠、ChatGPT WorkのDataエージェントを紹介 —⁠—自然言語で企業データを分析⁠⁠、ダッシュボードも作成

OpenAIは2026年9月10日、ChatGPT Workの「Dataエージェント」の機能と活用事例を紹介した。利用者はChatGPT Workに「Data」プラグインを追加することで、社内データについて自然言語で質問し、分析結果やインタラクティブなダッシュボードを得られるようになる。

OpenAIは今回、「⁠ChatGPT Workの新しいDataエージェント」として紹介し、Dataプラグインを追加して利用するように案内している。Dataプラグインの利用方法は、8月公開のOpenAI Academyの教材でも紹介されていた。また、OpenAIのVijaye Raji氏は、9月8日にLinkedInで「Inside OpenAI: How our data team uses AI to move faster」を公開していた。今回の公式記事もこの投稿を参照しており、同氏によると、Dataプラグインは社内のデータチームが使うスキルを集めて開発され、約150万人がインストールしていたという。

OpenAIは、Dataエージェントにより、データ担当者による分析やレポートを待たずに、より多くの社員が自らデータを調べられる点を強調している。社内での活用に加え、アルファプログラムに参加する企業の利用事例も紹介している。

Dataエージェントには、「⁠売上が伸び悩んだのはなぜか」「⁠どこで支出が増えているか」といった疑問を、クエリを書かずに尋ねられる。追加の質問で分析を掘り下げ、結果の根拠も確認できる。

接続先にはAmazon Redshift、Google BigQuery、Databricks、Snowflakeなどがあり、Google DriveやSharePoint内の文書も分析に取り込める。プラグインの説明では、アップロードしたファイルや貼り付けたデータも利用できるとしている。分析に当たっては、既存のBIダッシュボードなどを参照し、組織で使う業務用語や指標の定義、独自の計算式、データ間の関係を踏まえてデータを解釈する。

分析結果をまとめたダッシュボードは、チームで編集、共有、更新できる。Power BIやTableauなど、既存のBIツール上でのダッシュボード作成・操作にも対応する。また、ChatGPT Workは次の対応策を提案し、Slackやメールで分析結果を共有できる。接続先のツールを通じた操作は、利用者の承認を得て実行する。

データの品質確認や資料作成など20のスキルを搭載

ChatGPT上のDataプラグインの詳細画面には、分析や資料作成などの作業を支援する20のスキルが掲載されている。

ChatGPT上のDataプラグインの詳細画面。概要や依頼例、搭載するスキルを確認できる。
Dataプラグインの概要と依頼例、「スキル20」の表示

確認したバージョン1.0.2のスキルを用途別に整理すると、次のとおり。

分析の準備と指標の設計
  • Index:データに関する質問に答え、分析作業を適切な処理へ振り分ける。
  • Gather Business Context:分析に先立ち、製品や事業についての背景情報を集める。
  • Create Data Context:分析、レポート、ダッシュボードの作成に使う前提情報をカスタマイズする。
  • Design KPIs:KPI(重要業績評価指標)やその変動要因を捉える指標、守るべき基準、評価表を定義する。
  • Analyze Data Quality:分析や公開の前に、表やデータセットの品質を評価する。
データの分析と検証
  • Product And Business Analysis:意思決定を支援するため、製品や事業のデータを分析する。
  • Metric Diagnostics:指標の変化や異常、差異、不整合を調べる。
  • Market Sizing:前提条件を明示し、市場や事業機会の規模を推計する。
  • Visualize Data:レポート、ダッシュボード、ノートブックに使うグラフを設計する。
  • Validate Data:分析を検証し、対応可能な修正内容を確認する。
レポートや資料の作成
  • Build Dashboard:データソースに基づくダッシュボードを作成し、業績の監視や変動要因の調査に使う。
  • Build Report:確認済みの根拠を基に、分析レポートを作成する。
  • Jupyter Notebooks:コードや実行結果、グラフをまとめ、分析を再現できるJupyterノートブックを作成する。
  • KPI Reporting:経営層向けに、KPIの最新状況をまとめた報告資料や評価表を作成する。
  • Convert To Doc:Dataが作成した分析用アプリ(Dataアプリ)を基に、DOCX形式の文書やGoogleドキュメントを作成する。
  • Convert To Slides:既存のDataアプリを基に、スライド資料を作成する。
公開⁠・共有と定期更新
  • publish-artifact-to-sites:既存のDataレポートやダッシュボードを、ChatGPTの公開・共有機能「Sites」に公開する。
  • Report To PDF:DataのレポートからPDFを作成する。
  • Schedule Refresh Jobs:Dataのダッシュボードやレポートをクラウド上で定期更新するようスケジュールを設定する。
  • Share Artifact Summary:Dataで作成した成果物の簡潔な要約を共有、またはコピーする。

Dataプラグインを追加して利用

Dataエージェントは、プラグインディレクトリに「Data」として掲載されている。未導入の場合は「プラグインをインストール」を選ぶ。Data専用のヘルプによると、ChatGPT Workに加え、Codexでも利用できる。

インストール後は、ChatGPT Workで新しい会話を開く。質問の先頭に@Dataを付けると、Dataプラグインを使うよう明示できる。例えば「@Data 今四半期の売上を前四半期と比較し、大きく変化した点を説明して」と入力する。

専用ヘルプでは、まず@Dataを付けて使い方に慣れることを勧めている。依頼内容に応じてDataが自動で使われる場合もあり、毎回指定する必要はない。

接続先のデータを分析するには、そのサービスのプラグインやアプリも使える状態にする必要がある。接続・認証が求められる場合は、その設定も済ませる。ワークスペースで許可されたプラグインであれば、会話中にDataから追加を案内されることもある。

組織のワークスペース管理者は「Workspace settings > Plugins」で、Dataを利用できるロールやグループを指定し、あらかじめインストールしておくこともできる。接続先のプラグインやアプリの設定に加え、接続先ごとの利用を許可するロールも管理する。データへの問い合わせには接続したアカウントの既存権限が適用され、テーブル・行・列単位の制限も引き継がれる。

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