Chrome⁠⁠、バージョン153を公開⁠⁠。2週間ごとのリリースに移行 —⁠—EdgeとFirefoxもすでに2週間周期に

Googleは9月8日、WebブラウザーChrome 153(安定版)を公開し、リリース周期を4週間から2週間へ短縮した。デスクトップ、Android、iOS向けに適用し、新機能や性能改善、不具合修正をより早くユーザーへ届けることを目指す。Chrome 153は順次配信されている。

今回の変更で、新しいメジャーバージョンの安定版(Stable)とベータ版(Beta)が2週間ごとに公開される。開発版のDev、Canaryチャンネルの周期は変更しない。Googleは3月の事前発表で、1回のリリースに含める変更を小さくすることで、更新に伴う影響を抑え、リリース後のデバッグもしやすくすると説明していた。

Googleによると、AIによる脆弱性の自動発見やコミュニティーからの不具合報告に伴い、必要な修正が増えている。リリース間隔を短くすることで、こうしたセキュリティ修正を管理しやすくするという。

公開ソースコードに修正が反映されてから、ユーザーの端末へ届くまでには時間差がある。Googleのセキュリティ対策に関する説明によると、この間に攻撃者が修正内容を解析し、未更新のブラウザーを攻撃する恐れがある。同社は、この「パッチギャップ」を縮め、既知の脆弱性を狙うN-day攻撃への対策につなげるとしている。

通常の安定版が2週間周期になる一方、更新の検証に時間が必要な企業などに向けたExtended Stableでは、引き続き主要な機能更新を8週間ごとに提供する。Googleは機能更新を提供するバージョンの例としてChrome 156、160を挙げ、企業内への導入に向けたテストも8週間周期にあわせて計画するよう案内している。セキュリティ修正は毎週取り込む。

次のChrome 154 Betaはすでに公開されており、安定版は9月22日に公開される予定。Googleは開発者に対し、今後の公開予定や機能を確認できるChrome Status Roadmapを参照し、ベータ版でWebサイトをテストするよう呼びかけている。

EdgeとFirefoxも2週間周期に

Chromeに先立ち、Microsoftは8月27日公開のEdge 152から、安定版のメジャーバージョンを2週間ごとに公開するようになった。Microsoft Edge Blogの6月11日付の記事では、1回のリリースに含む新しい内容をそれまでの約半分にし、2倍の頻度で届けるとしていた。変更の規模を小さくすることで、企業での検証も進めやすくする狙いがある。

Mozillaも、9月1日公開のFirefox 155から、デスクトップ版とAndroid版を4週間から2週間のリリース周期へ切り替えた。Mozillaの公式サポートブログによると、不具合修正や完成した機能を早く届け、公開スケジュールを予測しやすくすることを目指している。7月の告知では、この変更を試行と位置づけ、移行後の運用状況を見ながら、必要に応じて調整する方針を示した。

企業向けに更新間隔の長い選択肢も残り、EdgeのExtended StableはChromeと同じく機能更新の8週間周期を維持する。Firefoxの長期サポート版ESR(Extended Support Release)では、新しいメジャーバージョンを年1回公開し、その間はセキュリティ更新を提供する。

今後の公開予定は、Microsoft EdgeのリリーススケジュールとFirefox Release Calendarで確認できる。

Safariは近年、iOSなどの大型更新にあわせて9月頃にメジャーバージョンを公開し、その後も年間を通じて機能更新を提供している(次期バージョンのSafari 27は、6月のWWDC26でベータ版が公開された⁠)⁠。なお、最新のWebKitを先行して試せる開発者向けのSafari Technology Previewは、数週間ごとに更新されている。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧