Google⁠Gemini 3.8 Flashと3.8 Flash Cyberをリリース ―コーディング⁠エージェントタスク⁠多段階推論を大幅に強化

Googleは2026年9月2日、同社の低コスト・実用モデルの最新バージョンとなるGemini 3.8 Flash、およびサイバーセキュリティモデルGemini 3.8 Flash Cyberをリリースした。

Gemini 3.8 Flash⁠低コストで最先端のソフトウェアエンジニアリング性能を実現

Gemini 3.8 Flashは8月14日にリリースされたGemini 3.7 Flashのコーディング/ソフトウェアエンジニアリング、エージェントワークフロー、マルチステップ推論の機能を大幅に進化させたモデル。長時間のコーディングで複雑なソフトウェアエンジニアリングを自律的に処理する性能に優れ、長期的なコーディングを評価するベンチマーク「DeepSWE v1.1」で、他社の最先端モデルの多くを凌駕する性能を発揮したとのこと。利用コストはこれらのモデルより大幅に低い。

またSTEM、人文科学、専門分野にわたる多段階推論を処理できる能力を備えており、高度な分析とレポート作成が求められる専門的知識を評価するVals Finance Agent V2やHarvey's Legal Agent Benchmarkなどのベンチマークにおいて、3.7 Flashや他の最先端モデルを上回る性能を発揮している。

なおパフォーマンス向上のため、Gemini 3.8 Flash複雑なタスクにおいてより綿密な処理を行い、追加の推論ステップを実行し、ツールを繰り返し呼び出したりする。このため、特に処理負荷が高い状況では3.7 Flashなどに比べ多くのトークンを消費する。計算効率を重視する場合は、Gemini 3.7 Flashの利用が推奨されている。

Gemini 3.8 Flash Cyber⁠脆弱性検出と自動パッチ適用の性能を強化

Gemini 3.8 Flash Cyberは、Gemini 3.8 Flashを元にサイバーセキュリティに特化したモデル。自律的な脆弱性検出において最先端レベルの性能をもつ。同社が実行したC/C++コードベースの脆弱性検出ベンチマークCyberGymにおいて、Gemini 3.8 Flash Cyberはより大規模な他社の最先端セキュリティモデルを上回る性能を実現したとのこと。

CyberGymの実行結果

Gemini 3.8 Flash Cyberは自動パッチの適用能力にも優れ、パッチ適用能力を評価するベンチマークCWE-Benchにおいて、他社の最先端モデルと遜色ない性能をマークしている。

また同社のChromeセキュリティチームによると、Gemini 3.8 Flash Cyberがより規模の大きい最先端モデルと比較して、Chromeの脆弱性に対する正しいパッチを2.6倍多く生成したという。


Gemini 3.8 Flashは、Google AI ProおよびUltraプランの加入者向けに、Geminiアプリ、Google検索のAIモード、GoogleスプレッドシートのGeminiで利用可能。企業向けとしてGemini Enterpriseプランでも提供される。開発者向けにはGoogle Antigravityで提供されるほか、Google AI StudioやAndroid Studioを介してGemini APIで開発することが可能。API料金はGemini 3.7 Flashと同様で、2026年12月31日までは入力0.75ドル/100万トークン、出力3.75ドル/100万トークン。2027年1月1日以降は入力1.50ドル/100万トークン、出力7.50ドル/100万トークンとなる。

また、Gemini 3.8 Flash Cyberは新しいFairwindプログラムを通じて信頼できる政府機関、インフラ事業者、ソフトウェア保守担当者に提供される。利用にはFairwindプログラムへのアクセス申請が必要。

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